宮城県仙台市宮城野区のやすらぎの杜整体院です。当院に以前通院していたクライアントさんが本を出版したのでお知らせ致します。

整体院に最後に来院した日の出来事

このクライアントさんが最後に来院した日のことを私は一生忘れないでしょう。2011年3月11日午後2時46分。あの東日本大震災が起きた瞬間、私はこの方の施術の最中でした。

お互いにびっくりして立ち上がり、壁に手をついて体を支えていないと立っていられませんでした。今まで体験したことのない激しい揺れに建物が崩れるのではないかと思いました。

しかし、揺れが激しくて歩くことが出来ません。一瞬揺れが弱まった瞬間に外に出ようとしたら、再び激しい揺れが来て今度は入り口のガラス戸がバリバリと凄い音を出しながら揺れてびっくりしてまた室内に戻りました。

とりあえず、本震が収まったのでそのまま施術を中断し、クライアントさんは急いで家路についたのでした。それが彼と会った最後でした。

水産工場の再出発

この方はお父様が社長を務める石巻の水産工場で働いていたのですが、津波で工場は全壊。さらには福島の原発事故の影響もあり、震災発生後大阪に家族で避難しました。

そこから、会社の再建を図ってゼロからのスタートを切ったのでした。命を考える出来事を体験し、生きることについて、働くことについて、今までとは違った視点からすべてを見直した結果、彼が工場長している水産会社では常識を覆す勤務体制が作られたのです。

好きな日に出勤して良い
好きな時間に出勤して、好きな時間に退勤して良い
無断欠勤OK(むしろ連絡してはいけない!)
嫌いな作業はしなくてよい

等など

今まで聞いたことのないような会社のルールを新しく作ったのです。

それを新聞に投書して、それを見た1人の人がツイッターでつぶやき拡散され、そこから取材が舞い込み全国ネットのテレビでも多数紹介されることになったのです。

そしてついにこんな本が出版されました。

生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方
生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方

予想外のプラスの循環

こんな勤務のシステムにして誰も来なくなったらどうするの?そんな質問も相次いだそうですが、この「フリースケジュール」を導入して一人も出勤しなかった日は四年間でたったの一日だそうです。

以前は辞める人が後を絶たなかったようですが、辞める人がいなくなり、作業効率も改善し商品の品質も高まり、人件費も削減、その他良いことずくめだそうです。

「管理しなくてはいけない」という思考から「人を信じる」思考へ。著者の武藤さんの意識はどんどん変わっていきました。

フリースケジュールの奇跡

好きな時に出勤して好きな作業だけやって好きな時に帰る。
休む時も連絡不要。

こんな自由な勤務体系で会社が成り立つのか?

でも成り立ってしまっているんですよね。しかも以前より健全で健康的な人間関係が構築されています。そして会社にとっても良いことづくめ。

誰も取り組んだことがなかったことに取組んだ武藤さんの勇気は素晴らしいし、それまでたくさんの葛藤があって、それを乗り越えて来られたのだと思います。

そして、この試みは単に武藤さんの会社の中の出来事ということではなく、今の世の中に何か大きなヒントを与えてくれていると思うのです。

自分の本来の人生を生きる

やすらぎの杜整体院では「人生が変わる整体」と謳っています。整体で人生が変わる。ちょっと大げさに感じるかもしれません。

少しだけ解説します。整体を受けることで自分の心や身体のことに気づいて頂きます。これまで気づけなかったことに気づく。それは日常生活に大きな変化を及ぼします。

考え方や行動も変わるかもしれません。その延長に人生がガラッと変わる可能性も秘めています。でも単に変わればいいというわけではありません。

その人がその人らしく生きる。自分の魂の衝動に気づいて生きる。

私は整体の仕事を通じてそんなお手伝いをしたいのです。もちろん肩こりや腰痛など様々な症状を抱えてクライアントさんは来院するのですが、症状は本来の生き方に気づくためのきっかけに過ぎません。

自分は本当はこんなことがやりたかった。本当はこんなことを表現したかった。そんなことに気づいたとしたら、生活の中で出来る範囲でそのような行動を増やしていくと人生は豊かに面白くなっていくと思うのです。

やりたくないことをしなければいけない。
人生辛いのが当たり前。
仕事は我慢してするもの。

そんな風に考えている人も多いと思います。でもそれは単なる思い込みであって、世の中にはやりたいことを自由にやっている人もいれば、人生楽しんでいる人もいれば、我慢なんかほとんどしていないという人もいるでしょう。

皆が好きなようにやりたいことをすれば、世の中がおかしくなってしまう。機能しなくなってしまう。

そんな風に考える人もいるかもしれないけど、本当はそうじゃない気がします。それぞれが自分の魂の衝動に従って自由に生きることが出来れば、きっと世の中全体ももっと調和に満ちたものになるんじゃないかな、と私は思っています。

武藤さんの著書はそんな自分の思想ともリンクしていて、何より一生忘れないだろうクライアントさんであり、彼曰く「先生に命を救われた」そうなので、きっと深いご縁なのだと勝手に思っています。

あの日、私が指定した時間に来院していなければ確実に工場で津波に遭っていたそうです。そんなご縁もあり武藤さんの活動を陰ながら応援させて頂いています。

働くということ、生きるということを見直せる一冊です。
良かったら読んでみて下さい。