当院には先天性股関節脱臼のクライアント様も通院しています。
先天性股関節脱臼とはどのようなものか、症状や原因と整体のアプローチをご紹介します。

先天性股関節脱臼と整体

先天性股関節脱臼とは

先天性股関節脱臼とは、赤ちゃんの太ももの付け根の関節である股関節が、骨盤からずれたり、外れてしまったりしている状態をいいます。

かつては、歩き始めてからでなければ見つけることが難しかったこともあり、治療の難しい病気と考えられ、日本での発生率は百人に数人という高い割合だったようです。

しかし、最近は股関節検診を行うことで、早期発見が可能となり、発症の割合は、約1000人に2~3人くらいの頻度といわれています。

ただし、きちんと治療されずにそのまま大きくなると、歩行などに障害が出てくることもありますから、早期に発見し、治療することが大切です。

引用 https://welq.jp/17827より

つまり赤ちゃんの時に何らかの原因により、大腿骨が股関節部分ではずれたりずれたりしている状態です。先天性とは言いますが大半が赤ちゃんの時になると言われています。

どういうわけか、女の子の方が男の子よりも圧倒的に多いようです。女性に10倍多く発症すると言われています。ホルモンの関係などもあるようですが、はっきりした原因は解明されていません。

先天性股関節脱臼には次のような種類があります。

完全脱臼

股関節が完全に外れてしまっているケースです。赤ちゃんの時は股関節が柔らかく外れやすいのでおむつ交換などの時に外れてしまうこともあるようです。

股関節亜脱臼

股関節が完全には外れていないけれどはずれかかっているケースです。外れてしまう可能性もあるので注意が必要です。

臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)

臼蓋とは、股関節の骨盤側の部分です。股関節は大腿骨の骨頭が電球のソケットのように骨盤にはまるような構造になっていますが、そのはまる受け皿の部分を臼蓋といいます。臼蓋の発育が悪く小さいケースです。

先天性股関節脱臼のチェック

先天性股関節脱臼のチェック方法を紹介します。

    ①両足を揃えると太もものやお尻のシワが左右非対称である
    ②左右の足の長さが違う
    ③膝を曲げた状態で股を広げると、ポキポキと異音がする
    ④おむつが片足だけ付けにくい
    ⑤股関節の開きが狭くて硬い
    ⑥歩き始めが遅い
    ⑦歩く時足を引きずる

上記のチェック項目で1つでも当てはまった場合は、早期発見のためにも医師の診察を一度受けることをおすすめします。

引用 http://www.asg-platform.org/maternity-note/kodomo-trouble/ikuji1949/より

赤ちゃんを見ていて何かおかしいな、と思った時には整形外科などの専門医の受診をお薦めします。

大人の先天性股関節脱臼

適切な処置をせずにそのまま成長すると、股関節の動きが悪いままになってしまったり、左右の足の長さが極端に違って不自然な歩き方になったり、歩行時に違和感を感じたりするようになります。

股関節に痛みが出たり、また股関節そのものに痛みがなくとも、骨盤周りがだるくなったり、疲れやすかったりという症状があったりします。

先天性股関節脱臼への整体

先天性股関節脱臼で整体に来られるクライアント様は皆さん成人されている方ばかりです。成長過程で股関節が変形したり、固まったままになっているので、関節部分は整体で矯正不可能なことも多いです。

しかしながら、当院の整体(多次元操体法)では全身のバランスを調和させていきますので、股関節そのものが固まっていても動作に伴う痛みや違和感は改善させることが出来ます。

整体のアプローチとしては、股関節そのものよりも股関節部分にかかる負担を取り除いたり軽減するようなアプローチをしています。

その結果、歩きやすくなったり腰や股関節や下肢のだるさや痛みが改善します。

(2016年8月)

先天性股関節脱臼のクライアント様への整体臨床例

常連クライアントのSさん(40代主婦)は通院8年目になります。先天性股関節脱臼に加えて、末期の変形性股関節症の診断を15歳の時に受けています。

左右の脚長差も5cmほどありますので、歩くときも膝や股関節に負担がかかります。最初来院した頃には慢性的に膝痛と股関節痛があり、整形外科にも通って膝に注射していました。

通院するたびに痛みも改善して、現在では病院へ行く必要もなくなり日常生活では痛みも出ないくらいに良くなりました。

相変わらず股関節の可動域制限もあり、脚長差も大きいままです。これらは骨や関節の変形によるものなので整体を受けても変わりません。しかし、整体で変化する部分はかなり変化しますので、実際痛みもなくなりました。

一般的に思われているように関節の変形自体が痛みを引き起こしているわけではないのです。股関節の変形があっても、周囲の組織の緊張がほぐれたり、筋肉や筋膜が変化することで動きも痛みも改善します。

現在では月に一回メンテナンスで通院されています。その時によって負担がかかる仕事をすると多少股関節や腰回りにコワバリが出る程度で、普通に生活している分には痛みも出ずに快適に過ごせるようになりました。

定期的に通院することで心と身体のメンテナンスにもなりますので、毎回施術を喜んで受けてくださって楽しみに通院して下さっています。

(2016年9月追記)