股関節臼蓋形成不全と股関節痛について解説します。

当院のクライアント様の中で、股関節が痛くなって整形外科を受診したところ「臼蓋形成不全」の診断を受けたり、その疑いがあると言われたことがある人が少なからずいらっしゃいます。

臼蓋形成不全による股関節痛

臼蓋形成不全とは

臼蓋とは股関節の一部で、大腿骨が骨盤にはまる受け皿の部分です。その受け皿である臼蓋の発育が悪いと形成不全ということで、股関節の機能に問題が生じると考えられています。

しかし、そのような診断を受けたクライアント様のほとんどは、それまでの人生で股関節痛に悩んでいたわけでなく、たまたま股関節が痛くなってレントゲン検査などをして「股関節臼蓋形成不全」が発見されるのです。そしてそれが股関節痛の原因だと指摘されるわけです。

しかし、良く考えてみるとおかしな話だと思いませんか?

臼蓋形成不全が本当に股関節痛の原因であるならば、その方はずっと前から股関節痛でなければ話の辻褄が合わないと思うのです。

それまでは問題なく日常生活を送ってきて、運動などをして股関節を痛めた。それで整形外科に行って検査をしたら臼蓋形成不全が見つかりそのために痛いと言われた。

でもそれは本当にそうなのでしょうか?

臼蓋形成不全は股関節痛の原因なのか?

股関節痛になると同時に臼蓋形成不全になるわけではありません。臼蓋形成不全自体はその人のこれまでの人生でずっと存在しているわけです。

それなのに急に痛みが出たのは他の原因を疑った方が自然だと考えます。

実際、当院には臼蓋形成不全の診断を受けている股関節痛のクライアント様が来院しますがほとんどの場合改善されています。

真の原因は股関節の構造異常ではなく、周辺の筋肉や筋膜のこわばりによって酸欠機能異常を起こしているのです。もしくは一時的に関節や周辺の組織を傷めている状態なのでその損傷が修復すれば痛みも治まっていきます。

臼蓋形成不全への整体アプローチ

臼蓋形成不全の診断を受けたクライアント様の主訴は股関節痛です。診断名がどうであろうと、多次元操体法では症状を追いかけません。

股関節を含めた全身バランスが調和するように整体します。整体によって全身のバランスが調和すると股関節の負担が軽減し、その結果自力で回復する力が高まっていくのです。

臼蓋形成不全の整体

実際に股関節の検査をしても特に問題がないことが多いです。構造的に形成不全があたとしてもそのまま成長して普段痛みがなく過ごしていたのであればそれほど心配する必要はないと考えています。

股関節痛の場合は、痛い側だけでなく反対側の股関節とのバランスも大切です。案外多いのが反対側の股関節周辺、臀部筋群が固まっていることも多いです。

反対側がうまく使えていないために患部側に負担がかかっているとも言えます。

そのような場合には、反対側の緊張を緩めたり動きを改善するような整体を行うのです。

足ゆらし操法

操体法の足ゆらし操法も股関節痛に効果的な事が多いです。多くの方がとても気持ちよく感じ、そして股関節が楽になります。

当院ではすべての施術が終わった最後に行うことが多いです。バランスが調和して最後の仕上げに行うととてもよい効果が得られるように思います。

(2016年8月)