執筆者:院長 上川名 修

呼吸するときには背骨や肋骨で囲まれた胸郭が動きます。
また横隔膜などの筋肉が動くことにより内臓も連動して動きます。

もし骨格が歪んでいたり筋肉が緊張していると、それらの動きが制限されてしまいます。
その結果肺に空気が入ってきにくくいつも息苦しいような感じがします。

呼吸がしづらい人の体の歪みの特徴

息苦しさを感じている人は以下のような特徴があります。

  • 骨盤が歪んでいる
  • 背骨と肋骨の動きが固い
  • 横隔膜が緊張している

一つずつ解説していきます。

骨盤が歪んでいる

当院では骨盤の歪みをチェックするときに仰向けで寝て膝を立てた状態で左右に倒してみます。
歪みがあると膝を倒すときの感覚に左右差があります。また可動域も違います。

左右差が大きかったり、可動域が極端に狭い場合には腹部や肋骨の周りの緊張が強いのです。
骨盤が歪んでいる人は周囲の筋肉が固くなっていることが多いです。
特にお腹に余計な力が入っていたりします。

常に筋肉が緊張しているので呼吸もしにくくなります。
リラックスしている時の方が楽に息ができるのは誰もが経験していると思います。

背骨と肋骨の動きが固い

背骨の動きが固いと、例えば上半身を捻る動きが固まっていたり、左右の捻りやすさに大きな差があったりします。
また肋骨で囲まれた胸郭全体が固くなっています。

リラックスした状態で上半身に意識を向けたままゆっくり深呼吸をしてみましょう。
そうすると背骨と肋骨も同時に動くのがわかると思います。

背骨と胸郭が固まっているとこの呼吸による体の動きが制限されてしまうのです。
窮屈なサイズの革ジャンのような固い素材の服を着ると呼吸がしづらくなりますよね。
まさにそんな感じの状態が自分の体の内側で起こっているのです。

横隔膜が緊張している

息苦しさを感じている人は見た目にも弱々しい姿勢になっています。
呼吸のための筋肉の中でもっとも大事な役割を果たしているのが横隔膜です。
肋骨の下にドーム状についている筋肉です。

姿勢が悪い状態で過ごしてたり精神的なストレスが続いていると横隔膜も緊張して固くなります。
お腹に力が入っているような状態です。
お腹に力を入れたまま深呼吸をしてもうまく息が入ってきませんよね。

体の歪みが整うと呼吸が楽になる

整体の施術後に「息をするのが楽になりました」と言われることが良くあります。
特に息苦しさの症状を訴えていない場合でもそのように言われることがよくあるのです。
骨格や筋肉の緊張がほぐれので、呼吸がとても楽になるのです。

健康のバロメーター

緊張しているときは誰もが息が詰まったような感覚があります。
緊張から解放されると呼吸も楽になるでしょう。
ところが無意識にずっと緊張した生活が続くと常に呼吸も浅くなります。

すると酸素をうまく取り込めませんから単に息苦しいだけでなく、様々な不調が起こりやすくなります。
楽に息ができるかどうかというのは健康にとっての一つの大きなバロメーターになると思います。

ちゃんと呼吸をしているかな?
楽に息を吸えているかな?

と時々自分に問いかけてみるとよいと思います。
なんか息苦しいような状態が続いているな、と感じた時はぜひ整体を受けてみてください。

体の歪みが解消されると全身の動きが自由になります。
骨格と筋肉が本来の動きを取り戻します。

そして楽に深く息が吸えるようになることを体験してみてください。