線維筋痛症の操体法症例を紹介します。

線維筋痛症(せんいきんつうしょう)とは、全身の筋肉の痛みに悩まされる病気です。原因も不明。治療法も確立されておりません。

病院で線維筋痛症と診断を受けて治療を受けてもあまり改善が見られずに、当院に来院される方がいらっしゃいます。現在何人か通院されています。今日も新しく一人来院されました。また別の方からも相談メールを頂きました。近年は得に多いように思います。

これまで線維筋痛症の診断を受けた人たちに共通する点があります。それは食生活に大きな問題を抱えているケースが多いように感じています。あと冷え症だったり、低体温だったり、生理的なバランスが崩れているのです。

当院では、病名を付けられた病気を治療するのではなく、とにかくどうしたら体が元気になるのか?ということを考えて施術やアドバイスを行います。

それで、病院ではなかなか改善しにくかった病気が良くなることもあります。今日は線維筋痛症と診断されたクライアントさんへの操体法症例を紹介します。

線維筋痛症とは

まずは繊維筋痛症とはどのような病気なのか?Wikipediaより引用します。

全身の耐え難い恒常的な疼痛(慢性的、持続的に休みなく続く広範囲の激しい疼痛)を主な症状として、全身の重度の疲労や種々の症状をともなう疾患である。症状は季節的変動、日中変動があり、全身移行性である。常時全身を激痛が襲い、慢性疼痛の様を呈する。僅かな刺激(爪や髪への刺激、服のこすれ、音、光、温度・湿度の変化など)で激痛が走ることも特徴である。患者の90%以上が不眠症状をもつ。痛みと疲労感、不眠により、患者は日常生活が著しく困難になる。

症状は多岐にわたり、主なものとして関節と全身のこわばり、疲労感、全身のひどいだるさと倦怠感、四肢の脱力、不眠と睡眠障害、頻尿、下痢、月経困難、生理不順、過敏性腸症候群などの機能性胃腸障害、微熱、頤神経麻痺、筋力と運動能力の低下、筋肉の激しい疲労、むずむず脚症候群が挙げられる。

重度では嚥下困難を起こすこともある。起き上がれず、歩けなくなる、などの身体症状の他、悪夢、焦燥感、不安感、抑うつなどの精神的症状やうつ症状、判断力、思考力の著しい低下、記憶を失うほどの痛みにより認知症のように記憶がなくなる深刻な症状も報告されている。

足の痛みで歩けないという訴えも多く、足、手の先の冷感や灼熱感、ドライアイ、リンパ節の腫れと痛み、四肢こわばりとだるさ、関節痛、レイノー現象、光線過敏、脱毛、シェーグレン症候群、自覚的な関節の腫れなどの膠原病の症状を訴える患者もいる。 乾燥症状も有意に見られ、喉の渇き・声がれなどの症状も多い。

線維筋痛症と操体法

線維筋痛症のクライアントさんに対する操体法施術の様子を紹介します。

線維筋痛症の方に共通する特徴

当院に来院された線維筋痛症の患者さんに良くみられる特徴について紹介します。

  • 冷え症
  • 甘いものが好き
  • 食生活の乱れ
  • 精神的なストレスが多い
  • 身体の歪みが大きい

などの特徴が見られる人が多いように思います。あくまでも私の臨床経験による主観です。

身体の血流が悪く組織が酸欠を引き起こすと、発痛物質が分泌されやすく、痛みが生じます。甘いものが好きな人は体が冷えやすいです。糖質の代謝でビタミンが消耗され、神経に必要なビタミンB群が不足します。

身体の歪みや精神的なストレスも、自律神経のアンバランスや筋肉の緊張を引き起こします。

当院ではつけられた病名にはこだわらずに、自然治癒力を高めるための施術や生活改善アドバイスを行っています。

線維筋痛症 症例

本日来院された線維筋痛症の女子大生の患者さん。お母さんに付き添われて来院しました。どういうわけか、線維筋痛症は圧倒的に女性の患者さんが多いです。ほとんど女性です。ホルモンバランスなども関係しているのかもしれません。

主につらいのは、首や肩の痛み。頭痛、首こり、肩こり、肩の痛み、背部痛、腰痛、臀部痛、股関節痛、膝痛など全身あちこちが痛みます。

この方も冷え症で、低体温です。ちょっと熱っぽくてだるいと熱を測っても35度台だったりするそうです。そして甘いお菓子が大好物でした。

甘いものと痛みの因果関係はあまり知られていませんが、私の臨床経験上ではとても深く関係していると感じています。痛みが強い患者さんが、砂糖断ち、お菓子・ジュース断ち生活を始めることで痛みが軽減・消失するケースがとても多いのです。

この方にも、冷えと痛みの関係や、砂糖の過剰摂取が体にどのような影響を与えるのか、という話もさせて頂きました。

原因がよくわかっていない病気ほど、毎日の生活習慣に何かしらの原因が潜んでいたりするものです。


線維筋痛症と体の歪み

病名とか症状はとりあえず、意識の中ではいったん横に置いてもらって、体の状況を検査していきます。

姿勢を整えて座ることも難しく、肩関節の外転も途中で引っかかります。まだ20代の学生さんですが、ものすごい猫背で、まるで五十肩のクライアントさんみたいに、肩関節が動きません。

この方の場合は、結論から申し上げますと、骨盤のねじれと右足首の内反の歪みを調整すると、だいぶ肩関節の動きも改善しました。さらに、胸椎のねじれを調整すると両肩とも楽々挙げられるようになりました。

座っている姿勢もとても楽々よい姿勢が維持できるようになりました。それまでは座っているのもしんどいような状況だったのです。

さらに、後頸部の筋群の緊張をリリース、右腕から右鎖骨付近の歪みを調整するとさらに体が楽になりました。

これまでやった調整は、線維筋痛症のために特別な方法ではなくて、この方の体の緊張が取り除かれるようなより自然で楽な姿勢への調整したのです。

その結果、体の状態もとても楽になってお母さんと一緒に喜んでいただけました。診断を受けてからは、よい治療法もなく、親子ともどもとても不安な毎日を送ってこられたそうです。「希望が見えてきた!」とおっしゃって頂きました。


線維筋痛症 ブログ記事

今から三年ほど前に書いた線維筋痛症に関するブログ記事もこちらに転載しておきます。

「線維筋痛症と操体法」

宮城県仙台市のやすらぎの杜整体院です。

今日は、医療機関で線維筋痛症と診断を受けている患者さんが来院されました。
7年前から筋肉や関節の痛みで苦しんで、最近になって線維筋痛症の診断を受けたのだそうです。

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線維筋痛症とは、全身的慢性疼痛疾患であり、全身に激しい痛みが起こる病気です。

全身や広範囲が痛み、またある部分だけが痛むことがあります。
その痛みは軽度のものから激痛まであり、耐え難い痛みであることが多いです。痛みの部位が移動したり、天候によって痛みの強さが変わったりすることもあります。

明確な診断基準はなく、現段階では1990年に発表されたアメリカリウマチ学会の分類基準を参考にしています。
全身に18箇所の圧痛点があり、4kgの力で押し11箇所以上痛く、また広範囲の痛みが3ヶ月続いていることが条件。11箇所以上でなくても専門医の判断で線維筋痛症と診断されることもあります。

患者の多くは診断されるまで、何箇所もの医療機関を何年にもわたってまわり続けることになってしまうのです。

原因はまだ未解明です。
アメリカでは、中枢神経の異常によって痛みの回路が変わり痛みを増幅させているのではないかと考えられているようです。が、はっきりはしておりません。

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線維筋痛症友の会HP
http://www5d.biglobe.ne.jp/~Pain/fms.htmlより引用

と難しいことが書かれていますが、
身体のあちこちに慢性のコリができているに過ぎません。
(個人的にはそのように考えています)

慢性のコリや痛みの原因は、元をたどれば生活習慣です。
息、食、動、想の自己責任行動と環境に原因があります。

それらの生活習慣の不調和をなくしていくことが大切です。

今日の患者さんにもそのことをお話しました。

首や肩に痛みがあります。
右の股関節も痛くて曲げるのがつらい。

施術としては骨盤や頸椎のねじれを取りのぞく調整。
説明はあれこれしましたが、
施術時間は5~10分程度でした。

股関節も痛みなく動けるようになり、
首もクルクル回るようになりました。

痛みがかなり改善し、喜んで帰られました。

とそこへ、次の患者さんが親子で来院されました。
お話を伺うと娘さんの方が線維筋痛症とのこと。

なんと線維筋痛症の方が2人連続でご来院。
こんなことは初めてです。

医療機関をいっぱいめぐったけど、どうにも改善せず、
思い切って整体に来てみたそうです。

食生活にも問題があったのでその改善指導をして、
あとは前の患者さんと同じようにお話をして、
施術は身体が望んでいることだけ、
必要最小限の刺激です。

ボキボキすると思って緊張されていましたが、
あっけないくらいのソフトな刺激で身体がすごく楽になってしまいました。

そばで見ていたお母さんは、娘さんの変化にびっくりしています。

母「本当にあれだけで楽になったの?」
娘「身体じゅうつっぱってたのがすごく楽になった!」
母「ちょっと脚を触って、ちょっと首を触っただけなのに不思議ですね~!」

まっすぐ座ったり立ったりするのも痛くて辛かったのが、
姿勢もピンと伸びて、「こうやって姿勢を良くしてもすごく楽です!」
とのこと。

施術の所要時間はほんの10分くらいです。
かるく触ってゆ~っくり動かしただけ。

でも私が治したわけでもないし、
線維筋痛症の特別な治療をしたわけでもありません。

私がやるのは、患者さんの身体がどんな風に動きたがっているのか?
ということを見つけだしてそれを味わうお手伝いをしただけです。

慣れれば自分ひとりでもできるようになります。
簡単なのです。
身体のことは身体に聴けばちゃんと教えてくれます。

その身体の声の聴き方や対話の仕方を覚えて、
家でも実践するとどんどん身体の機能は回復します。

普通の整体やカイロとはまったく違います。
身体の自然治癒力を引き出すお手伝いをしています☆

http://yasuraginomori.seesaa.net/article/134046795.html より

線維筋痛症の考察

線維筋痛症のクライアントさんを見て、体の歪みを見ると、関節や筋肉よりも、筋膜の状態に異常を感じます。そして、筋膜の状態が変化すると、体のつらさが改善し、関節の可動域も改善し、筋肉の緊張も緩和するケースが多いです。

もちろん個人差はありますけど、その場で何かしら改善を感じられる方が多いです。

しかし、一般的な慢性腰痛や慢性の肩こりと同じように、その場は楽になっても生活習慣を改めない限り、一度施術を受けたからといってそれですっかり良くなるということはありません。

むしろ、一般的な慢性腰痛や肩こりの人以上に、生活改善に意欲的に取り組む必要があると考えます。症状は、身体がそんなにつらくなるような生活を、これまで送ってきた結果なのです。

私はどんな症状でも意味があって、身体が何かしらのメッセージを伝えているものだと考えています。ですから、たとえ病院で病名を付けられた場合でも、四つの自己責任行動(息食動想)と環境をできる範囲で少しずつでも自然の法則と調和させていくことが大切だと思っています。

(2012年11月)

※当院の施術は医療行為ではありません。民間療法の立場から自然治癒力を高めるお手伝いをさせていただくものです。効果には個人差があります。痛みを取り除くためだけの施術もしておりません。

※ご予約を検討されている方は必ず施術方針のページをじっくりお読みいただき、「治してください」という依存の気持ちではなく、ご自分の責任で生活習慣も改善する気持ちをもってご予約ください。