多次元操体的頭蓋仙骨療法について紹介します。

こちらのカテゴリは操体法の症例を紹介していますが、当院では操体法以外の療法も含めてその人が快適に回復されるお手伝いをさせていただいています。

頭蓋仙骨療法(クラニオ・セイクラル・ワーク)もそんな1つです。頭蓋仙骨療法は操体法とは何の関係もありませんが、当院では「気持ちよさで治る」という操体哲学に基づき、頭蓋仙骨療法も操体法の一環として行っています。

一般に普及している操体法と区別する為に、当院の操体法は多次元操体法という呼び方をしています。

頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラルワーク)との出会い

頭蓋仙骨療法のことは開業前から興味を持っていました。代替療法の権威、アンドルー・ワイル博士の名著「癒す心、治る力」の中でオステオパシーの医師であるフルフォード博士のことが紹介されています。

後にフルフォード博士の書いた「いのちの輝き」という本も読みました。

身体の中に存在する呼吸とはまた違ったリズム「一次呼吸メカニズム」

脳と脊髄を包む膜を循環する液体「脳脊髄液」が作り出すその一次呼吸メカニズムを整えることによって、体の自然治癒力が高まるというのです。

非常に興味を持ちました。治療者が治すのではなく患者が自発的に治るお手伝いをするという操体法の理念とも相容れますのでぜひ学んでみたいと思いました。

2007年~2008年にかけて東京や静岡で開催された頭蓋仙骨療法のセミナーに参加しました。泊りがけの合宿セミナーなどにも行き、一時期クラニオの勉強にはまった時期があります。

癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか
アンドルー ワイル Andrew Weil
4047912328

いのちの輝き―フルフォード博士が語る自然治癒力
ロバート・C. フルフォード ジーン ストーン Robert C. Fulford
4881354647

頭蓋仙骨療法導入時の問題

習ったクラニオの技術をそのままの形で当院で導入するにはいくつか問題点がありました。

1つは時間がかかること。頭蓋仙骨療法のワークを受けられる機関は一般的な治療法と比べてかなり限られていますが、だいたい60~90分くらいかけて行ないます。

クラニオのワークは非常に静かな空間で行ないます。瞑想にも近い状態になります。それが60~90分続きます。正直私もウトウト眠くなりますし、場合によっては自分の体が勝手に動き出してしまうのです。操体法で言う自発動が始まっちゃうんですね。自分の内側からどんどん動きが出てきて、ワークから意識がどんどん離れてしまうんです。

さらにその間、患者さんはほとんど寝た姿勢のままです。患者さんの抱えている症状によってはその姿勢で長時間じっとしていることが負担になる場合があります。また、私自身も普段の整体と比べて長時間じっと座ってワークを行なうことに抵抗がありました。

当院はクラニオワークを専門でやっているわけではありませんから、しょっちゅう予約の電話が鳴り、しょっちゅう立ったり座ったり動いています。その状況の中で長時間の静かな時間を確保するためにはいろいろと大幅に予約のシステムなどを変える必要がありました。

もう1つの問題点は、患者さんによって反応がかなり異なることでした。習ってきた当初は了解を得て、いろいろな患者さんに試してみたのですが、深くリラックスできる点では皆さん共通していましたが、非常に魅力的な不思議な体験をされてとても喜ばれる人もいれば、眠くなるけどとくに何が変化するわけでもなくよくわからない、という人もいました。

治すための治療ではないので、そういうものなのですが、体験にはかなり個人差がありました。まあ、私の技術的な問題もあるかと思いますが(笑)

独自の改良を加える

私は様々な治療法や技術を学んできましたが、教わったとおりにそのまんまやるということはあまりしません。もちろん最初は教わった基本通りにやりますが、だんだん自分でいろいろと工夫をしてやりやすいように効果が高まるように改良してます。

頭蓋仙骨療法の場合は、時間がかかることと、体験に個人差があることが私の中でひっかかっていました。かなり時間をかけたわりには期待されるような体験が得られないこともあるのです。短時間でしっかり効果が出せればいいのになぁと考えました。

その後、頭蓋仙骨療法をほとんど使うことなくそのまま数年が過ぎたのですが、あるときにある有名な治療家の先生が行なう頭蓋骨調整の方法を知ったのですが、ほんの数十秒から数分で効果が出るのです。しかも、その先生が教える方法は、以前に学んだ頭蓋仙骨療法のやり方とほとんど共通するものでしたので、こんなにも短時間でも効果が出ることがわかり驚きました。

そこで本当に短時間でも効果があるのか、患者さんに試してみようと思いました。

※従来の頭蓋仙骨療法もとても素晴らしいものです。時間がかかるからといってそれを否定するわけではまったくありません。

多次元操体法としてのプチ・クラニオセイクラルワークの完成

ちょうどその同じ時期に、仙台市内で頭蓋仙骨療法のセミナーが行なわれました。
それを私は通院中の患者さんからのメールで知ったのです。

そのセミナーを受けた患者さんが、その翌日にたまたま当院に予約をしていて来院したのでした。 そのセミナーは講義だけで実技はなかったんだそうです。

そんな話を来院時に話を聞いて、ちょうど私も短時間でのワークを試してみたいと思っていたところでしたので、 「クレニオは以前にちょっとだけ勉強してたから、ちょこっとプチクレニオワークくらいならできるよ。やってみる?」というわけでやってみたんです。

その患者さんにとっても、前日にセミナーで話だけ聞いてぜひ体験してみたいというところだったので、お互いちょうどぴったいのタイミングだったのでした。

そして、短時間のプチ・クレニオセイクラルワークを行なったのでした。

その後も数人の患者さんに試してみましたが、皆さんとてもリラックスされて各々不思議な体験をされたようです。ほんの数分で効果を感じられる人もいました。

従来の操体法でもなく、従来の頭蓋仙骨療法でもなく、多次元操体法としてのプチ頭蓋仙骨療法です。まあ、名称などどうでもいいことです(^.^)
気持ちよくて効果が感じられて、喜んでいただければそれでいいと思っています。

頭蓋仙骨療法体験談

というわけで、プチワークを行なった方からメールをいただいたのでご紹介します。それぞれ私も驚くような不思議な体験談です。

私はワークの最中、ぼ~っとしながら患者さんの頭とかに軽く触れているだけで、特に何もしていません。そして患者さんの内側の一次呼吸メカニズムを感知し、それを見守ります。

公園で遊ぶ我が子を遠くから見守る感じです。じっと見守るのではなく、なんとなく視野の片隅で見守る感じ。なかなか表現が難しいです(笑)

スティル・ポイントと呼ばれる「あるモード」に入ると体の中で何かが始まります。何が起きるかは人によって違います。その人に必要なことをその人の体が始めるのです。自然の叡智によりそれは行なわれると言われています。

頭蓋仙骨療法(プチ・クラニオセイクラルワーク)体験談

「正しい位置に戻った!」

クラニオ、すごく効きました!

「ただ軽く触れていただけで、何かをしようとか、治そうとか一切していません。」とおっしゃいますが、そんなことはありません。先生の“手”無くしては、あの感覚は味わえません。

本当にスゴイんです!!
上手く表現できないのがもどかしいし悔しいです。あの感動をお伝えしたい…。

プチクレニオとおっしゃいますが、効果絶大ですから!!!

それに、(先日の)セミナーを受けた限りでは、頭(側頭骨)の部分でしかやらないような印象を受けました。だから、「どこでも出来る」と先生がおっしゃった時、とてもビックリしました。

頭の時が一番深くリラックスしたような気がします。

ちょっとずつズレが生じていた鱗状の骨が、スライドして適切な位置に戻り、きれいに並んだような、もしくは歪みが直ったような感覚がありました。

物に例えて言うなら…大きさが微妙に違う食器やコップを重ねて置いた時、ちょっと斜めってハマってしまい、取れなくなった経験ないですか?石鹸水で取れたり、外側は温めて膨張させ、内側は冷やして収縮させると“カポッ”って取れたりしますよね。その“カポッ”がゆっくり起こる感じ!?…あんまりいい表現じゃないですね…(-_-;)

なんか、頭の中で“何か”がゆっくり蠢く(うごめく)というか、重たい扉が開くような感覚がありました。

最終的に共通するのは、“正しい位置に戻った”っていう感覚かな?

次にやっていただいた肩。

一番記憶に残っているのは、上半身が右に引っ張られたことです。グーっと右側に引っ張られてから左の方に少しずつ戻って行って、何かが左右均等になったところで落ち着いたような感じでした。

最後は足裏。

最初の方は、右足の膝から下が空洞になったような感覚がありました。そこにあった細胞達が上の方に移動して来て、どこかで修復された後、また足に戻って行きました。頭の時はとてもゆっくり“ズズーッ”という感じだったのに対し、足は細胞達が喜んで「わーい!」\(^o^)/と言いながら集団で駆け足で戻って行く感じでした。

わかりませんよねぇ…
感覚の世界って表現が難しい…
でも、とにかくスゴイんです!!!

あと、3ヵ所とも、最初はちゃんと口を閉じていたのに、リラックスすると、どうしても口が開いてしまいました。

それから、左から聴こえる音楽(水じゃない方)が、すごくよく聴こえました。施術中だけ、ボリュームが大きく感じられました。反応も、不思議と音楽と共鳴して起きているような感覚がありました。

「スゴイ」、「不思議」、「感動」は毎回感じることなのですが、クラニオは、ほとんど触れず、自分も動かずに、なのに身体の中での“動き”はスゴくて、今までで一番ビックリしました。

あっ!!そういえば、ゆうべお風呂に入ってたら、もう1つ思い出したことがありました。

始まると、口が開いてしまうのですが、終わる頃には閉じていて、ニッコリしていたような気がします。細胞達が元気になって喜んでいるような感覚(足の揺らぎをやっていただいた後に、勝手に足が踊り出したときのような感じ)と、「とても幸せ~」という幸福感で満たされていたからだと思います。

“心が踊る”“ウキウキ”のような興奮状態ではなく、“充実感”で満たされていて、とても穏やかな気持ちでした。

この「幸福感」「充実感」が、もしかして重要なポイントだったりするのでしょうか?

塩田淳美様(仮名) 公務員  仙台市宮城野区

「丸一日動けました」

上川名先生

こんにちは。 昨日はクラニオ、ありがとうございました(^o^)

施術後、やっぱり動けました♪
夜まで家事が出来ました♪

最近寝込む日が多かったし、活動出来たとしても短時間だったのに丸一日動けました\(^-^)/

今日も朝は辛かったものの、起きてみると、あれっ!?動ける♪…今日も動けました(^o^) おにぎり13個握って、●●の練習に顔を出すことが出来ました♪

明日は●●体育館で学区民の●●大会があります。金曜日の朝までは、ろくに起きていることも出来ないから、●●なんてとても無理(-_-;)…だと思っていましたが、先生に施術していただいたら、大丈夫!!だと思えるようになりました(^-^)

団体戦だし人数がギリギリのため、出られないなんて許されないので良かったです。いつもいつも助けていただいて、本当にありがとうございますm(__)m

(※翌日もメールいただきました)

昨日の学区民●●大会☆ 5試合13セットも戦えました!!

不思議なことに、それまで力が入らなくて、あまり踏ん張れない右足にまで力をいただけました(^-^)

帰ってすぐバタンキューでしたが、ただの疲労感だけでなく、充実感もありました。
久しぶりに(軽いですが)筋肉痛になりましたぁ(^o^)超うれしいです♪
早く元気になって、落ちた筋肉取り戻さなきゃ!!

塩田淳美様(仮名) 公務員  仙台市宮城野区

「不思議でなりません」

先日はプチクレニオワーク、ありがとうございました。 とても楽しませていただきましたよー。

皮膚とか筋肉とかではなく、もっと上の層(エーテル体?オーラ?)が動いている感じ。

こんなはっきりと知覚できるものなんですね。 とくに左半身に集中して感じられたのがなぜなのかは謎ですが なにか偏りがあることを身体が示してくれているような…。

身体がしゃべりたがっているようにも感じました。 呼吸とも脈ともちがうある一定のリズムが自分の身体に存在していることが不思議でなりません。

貴重な体験、ありがとうございました。

渡瀬由美様(仮名) デザイナー  仙台市青葉区

 

モティリティワークの導入

2016年の夏から秋にかけて東京目黒に通い、藤本靖先生のモティリティワークの勉強会に参加しました。藤本先生はロルファーでありオステオパシーの繊細な手技もいろいろ修めています。

藤本先生の仙台セミナーで実際に触れて頂いたときに多次元操体と非常に共通するものを感じたので勉強会に参加させて頂くことにしました。

関節や筋肉を動かすいわゆる動きを「モビリティ」とするのに対して、より繊細な身体の内側のリズムや振動を「モティリティ」と言います。そのモティリティに気づいてアプローチしていくワークを各種学びました。

中でも頭蓋仙骨に対するアプローチは非常に役立つもので、これまで自分が学んだ頭蓋仙骨療法の短所を補うもので、多次元操体法とも非常に相性のよいやり方を学ぶことが出来ました。

よって2016年の秋頃より頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラルワーク)も積極的に施術に導入しています。多次元操体的なアレンジも加えながらクライアント様にも喜んで頂いております。

(2016年11月追記)