整体を受けて調和が乱れる!?

整体というと何だか身体にとって良いことのように思われていますが、実際には整体の施術を受けて身体の調子が悪くなる可能性だってあるのです。

整体の施術を受けるということを、身体全体の調和という観点から解説します。

身体の調和とは何か?

そもそも「調和」とはどういうことか?辞書で意味を引いてみます。

調和:全体がほどよくつりあって、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること。また、そのつりあい。 (デジタル大辞泉より)

身体が調和している状態とは、全身の骨格や筋・筋膜のバランスがほどよくつりあって、身体の各部に負担がかからないような状態と言えると思います。

しかし、骨格や筋肉のバランスさえ釣り合っていれば健康と言えるでしょうか?

健康であるためには、自律神経のバランス、ホルモンのバランス、食べたものや飲んだものを処理する内臓の働き、臓器と細胞のバランス、血液の循環など、様々な生理的なバランスも取れている必要があると思います。

そして、それらの生理的な活動の大半が無意識に行われています。細胞に栄養を取りこんだり、老廃物が身体の外に出るようにしたり、血液を全身に流したり、ガス交換をしたり、髪の毛や爪を伸ばしたり・・・いちいち頭ではそんなことを考えていません。

大半というか、ほぼ99.9999・・・・%以上が自分の意識とは関係なく生命活動が営まれているわけです。細胞一つ一つが意思をもって動いています。

そもそも人間の身体に内在するシステムは非常に繊細で精微でうまくできているのです。それで調和が取れているのです。

スーパーコンピュータもかなわないような人智を超えた凄いシステムが元々身体に備わっています。

身体にはそのような素晴らしい「叡智」が備わっています。その叡智に委ねることこそ調和するたった一つの方法だと思うのです。

整体で調和が取れるのか?

そのような凄いシステムが備わっている身体に対して、人間が調和が取れるように働きかけることは可能なのでしょうか?

私は、ほとんどの場合整体を受けることでその調和が乱れているのではないかと思うのです。なぜなら人智が及ばない活動をしている人体に対して、頭で考えてあれこれ刺激することに違和感を覚えるのです。

「骨盤の歪みを矯正する」「ずれた関節を矯正する」「凝り固まった筋肉をもみほぐす」等など、本当にそのようなことが必要なのでしょうか?身体のある一つの側面だけを見て、矯正等の施術を行うことは本当に身体にとって良いことなのでしょうか?

身体は矯正などされたくないのです。歪んでいるとしても歪んでいる理由があるのです。筋肉が凝り固まっているのは理由があってそうなっているのです。

そのような身体の言い分を無視して、表面的な部分だけを見て身体を無理に操作することでかえって不調和を起こしているのではないか、と思ってしまうようなケースもあります。

その場は楽になったように感じるけど、何だか日に日に調子が悪くなる。

その場は何だかよくわからないけど、日に日に調子が良くなってくる。

あなたはどっちがいいですか?

ホドコシとハカライ

「操体はホドコシにあらず ハカライなり」

当院の施術室内に飾ってある操体法の師匠の言葉です。

ホドコシとは、施し。決して悪い意味ではありません。何かをしてあげることです。施術と言う言葉もあるように、世の中の治療法の99.9%はホドコシです。

患者は施術者に何らかの施術をしてもらうのです。しかし、師匠は操体は施しではないと言います。

ハカライとは、計らい。天の計らい。神の計らい。

人智の及ばないようないろいろな調和が取れた状態、です。

だから、その場で痛みが取れなくても、可動域が改善しなくても、宇宙全体との調和が取れた結果として症状が残っているとすればそれはそれで良いのです。

ところがほとんどの場合、施術者も患者も「痛みや症状は悪いもの」「痛みや症状を消さなくてはいけない」と思っています。

より大きな視点で捉えられるかということなのです。目先の症状に捉われている限り、なかなか大切なものは見えてこないのです。

直観を磨く

あなたの身体にとってより良い施術かどうか、より調和が取れるかどうか、ということは常識的な考え方をしていたり、頭で一生懸命考えてもわかりません。

あなた自身の感覚を信じることです。

とはいえ、感覚が鈍っている人がほとんどですので、最初は大雑把な感覚しかわからないかもしれないし、大切な感覚を忘れているかもしれません。

しかし、丁寧な身体との対話を繰り返すことによって、必ず感覚は開けていきます。直観力も磨かれます。

頭の考えに頼らないこと。感じることが大切です。小さな感覚、精妙な感覚も丁寧に感じることです。素直になることです。謙虚になることです。

自分自身の調和

私自身も日々の生活の中で自分自身の内側の調和を心がけています。自分の外側の世界の不調和はすべて内面の不調和の現れです。

ですから、日々心穏やかに過ごすように意識しています。ところが生活していれば嫌なことやストレスを感じることも起こります。でもなるべく引きずらないように思考を切り替えるようにします。

気持ちの余裕があるときは良い施術ができます。プロですので、自分の体調や気分で施術効果にムラが出ないように訓練していますが、やはり穏やかな気持ちを維持できている時ほど自然と無理なくよい施術になります。

検査や施術の流れ自体が宇宙のリズムと調和するので、本当に必要なことだけが直観に降りてきます。頭で考えずとも最小限の刺激で、適切な施術が導かれます。

クライアントさんも何かしらの不調和を抱えて来院していますが、自分自身が調和した状態を維持している時は、そのクライアントの内側の調和と同調しやすくなります。

クライアントさんに心の準備が出来ていなかったり、当院が提供できることとは違うこと望んで来院している場合にはだいたい会った瞬間にわかりますので、施術をせずに帰ってもらうこともあります。

お断りする人とは、当院の施術方針が理解できなかったり、とにかく痛みだけ取り除いて欲しい、という考えの人たちです。そういう人は病院で痛みを取り除く治療を受けられることをお薦めします。

このページを読んでくださっているあなたはより根本的なところから解決していきたい方だと思います。

病気や症状は、それ自体が回復への道のりだったり、何かしらの不調和を知らせてくれるサインだったりします。謙虚に生活を振り返り、身体を尊重し、ご自身の身体に対してより優しく丁寧に接することで解決策が見えてくるのです。

調和への道 多次元操体法

調和するとは、自分自身と調和すること。自然法則と調和すること。宇宙のリズムと調和すること。

調和の方向へと変化するときには独特の感覚があります。心地よさ、安心感、ホッとする感覚、気持ち良い感覚など等。

多次元操体法は調和へ向かう方法です。今この瞬間のあなた自身と向き合って頂きます。

意識が今ここに在る状態。今ここにいると、調和のエネルギーが流れます。

悩んでいるとき、苦しんでいるとき、あなたの意識は過去か未来に行っています。今この瞬間を味わいます。すると調和へに向けて変化が起こります。

何とかしようともがかなくても、内なる叡智がやってくれるのです。

その叡智と繋がるお手伝いをさせて頂くのが多次元操体法です。

(2014年11月)