筋膜という言葉をご存知ですか?筋膜の緊張を解放すると、身体の歪みが改善し、痛みも楽になるのです!

身体の歪みの矯正と言うと、骨格(関節)や筋肉に対するアプローチが一般的です。

ところが、筋肉というのは実は身体を動かすために存在しているのであって、身体を支えるための組織は筋膜、骨膜、靭帯などです。だから身体の歪みを整えるためには「筋肉」ではなく、「筋膜」などにアプローチした方が効果的なのです。

筋膜との出会い

筋膜という言葉を聞いたことがある人は少ないと思います。筋肉は誰でも知っていますが、筋膜というと「???」という人が大半だと思います。

私もカイロプラクティックや整体や操体法の勉強をしている間は、筋膜という言葉とはほとんどなじみがありませんでした。ロルフィングなどのボディワーク系の本を読んだときに筋膜という言葉と出会いました。

構造を変化させるためには筋膜への施術が有効だということがわかったのですが、筋膜に対する施術というのは筋肉に対する施術と何がどのように違うのだろう?と興味が湧きました。

それで実際に筋膜専門施術であるロルフィングのセッションを受けてみました。ロルフィングを行なう人のことをロルファーと言います。アメリカの専門教育機関の資格を取得しないとロルファーにはなれません。

一般的な整体やカイロプラクティックと違って、全国的にもロルファーの資格を持っている人はそんなに多くないのですが、仙台でセッションを行なっているロルファーの先生とご縁があり、セッションを受けることができました。

ロルファーの先生からロルフィングや筋膜リリースのセッションを受けてみて感じたことは、とても気持ちよく、しかも確実に身体が変化するのがわかる感覚でした。

そしてそれらの感覚は、私がこれまで行なっていた整体や操体法による刺激にも共通する感覚が存在することに気がつきました。

私がこれまで学んだ治療法では「筋膜」という概念がなかっただけで、実際の施術は筋膜に対するアプローチも行なっていたことがわかりました。

そして筋膜について詳しく学んでみようと思いました。従来の施術も筋膜を意識して行なうことでより効果的になるという確信がありました。
その後ロルフィングの先生のセミナーに参加して、筋膜をリリースするときの感覚や技術を学ぶことができました。

筋膜と身体の歪み

筋膜は簡単に言えば筋肉を包んでいる膜です。実際にはもっと複雑なネットワークを形成しているのですが、簡単にわかりやすくいえば筋肉を包む膜と考えるとイメージがしやすいです。

そして筋膜は内臓や骨格を支えています。身体のバランスが歪むというのは、実は筋膜が縮んだり、必要以上に引っ張られたりして緊張している状態です。

ですから身体の歪みを解消するためには、筋膜の異常を整えてやればいいのです。

筋膜がリリースされるときの気持ちがいい感覚と、操体法を行なっているときの気持ちいい感覚はまったく同じものでした。

操体法の本をいくら読んでも筋膜という概念は出てきません。しかし私の考えでは、「操体法は全身の筋膜の異常を自動的に効率よく調整できてしまう優れた方法」なのです。

操体法というのは感覚の世界がほとんどなので、なぜ効果が出るのかというような理論がほとんどないんです。しかし、筋膜や筋膜ネットワークの考え方を取り入れることで、操体法の施術もとてもやりやすくなりました。

筋膜の構造

筋膜は一つ一つの筋肉を包んでいる膜です。そして筋肉と筋肉も筋膜でつながっています。だから筋膜は皮膚の内側で全身に張りめぐらされています。

筋肉の内側に目を向けると、筋肉は細い筋繊維が集まって出来ていますが、その筋繊維の一本ずつも筋膜で包まれています。そして筋膜で包まれた筋繊維がいっぱい束になって、それがまた筋膜で包まれています。その束がまたいっぱい束になり筋膜で包まれているという状態です。

筋肉の外側にも内側にも、筋膜は繋がりあって全身にネットワークを形成し身体を支えています。

その筋膜に緊張が生じると、骨格バランスに歪みが生じたり、関節の可動域が制限されたり、痛みが発生したりするのです。

当院の施術は痛い患部にはほとんど触りません。それなのに多くの場合その場でつらい症状が改善します。それも筋膜や筋膜ネットワークにアプローチしているからできることなのです。

筋膜と痛み

痛みとか気持ちよさは脳が感じています。末梢神経からの信号が脳に届いて、痛いとか気持ちいいと判断します。

末梢神経の感覚受容器は、筋肉の内部よりも筋膜上に多数分布しています。なので、痛みとかコリとか気持ちよいという感覚は筋肉そのものよりも、筋膜からの情報であることが圧倒的に多いのです。

だから、筋膜に対する施術では気持ちよさも得られやすいし、コリや痛みが解消するという変化も感じやすいのです。

筋膜整体

筋膜に対するアプローチを学ぼうとすると、存在する資料が非常に少ないことに気がつきます。筋膜施術の専門書も数えるほどしかありません。数少ないながらも、筋膜に関するセミナーや国内外の書籍、ビデオ、DVDなどを参考にしたり、自分の感覚を頼りにしながら筋膜に対する整体アプローチを研究してきました。

筋膜に関する医学的知識は理論は私もまだまだ十分身につけているとは言えません。しかし、筋膜や筋膜ネットワークの概念を取り入れることで、私の従来の整体施術の幅も広がりましたし、精度も上がりました。

第三者からみれば、筋肉にアプローチしているのか、筋膜にアプローチしているのかは、ほとんど違いがわかりません。しかし実際には、触れている接触面やアプローチする深さやテンションをかける方向など、とても細やかに筋膜を意識しながらアプローチしています。

同じ部位に触れて同じように動かしても、施術者により施術効果は違います。施術者の指先や手のひらの感覚を頼りにしたちょっとした「サジ加減」で、施術効果が全然違います。
そんなサジ加減の精度が上がったように思います。

そして何よりも筋膜に対する施術は受けたときの感覚が違います。力はそれほど使わなくても「キク~」という実感を伴ないます。

マッサージや指圧、リラクゼーションなどの施術も、施術者により上手い下手がありますよね。相性もありますが、「この人は上手い」と感じさせる触れ方や施術は、筋膜に適切にアプローチされているのではないかと私は考えています。

力も強く痛いだけの施術ではなく、軽い力でも「しっかり効いているという実感」。「この先生は自分のつらさをわかって施術してくれているという安心感」。筋膜への整体施術はそのような感覚が伴ないます。