こんにちは。やすらぎの杜整体院の上川名修です。
郡山に住んでいる弟が猪苗代湖1周マラソンに出場したことを聞いて、私もちょっと運動しようと思い立ちました。年々運動不足になりつつあるので、毎日20分歩くようになりました。

夜、帰宅後に家の近所をウォーキングしています。そうしたら、パソコンに向かっても肩がこりにくくなりました。やはり歩くということは大切だなぁと改めて感じています。

操体法の創始者 橋本敬三

当院では操体法という療法を施術に取り入れています。今回は操体法の創始者、故・橋本敬三先生について書いてみようと思います。

橋本先生は仙台市の立町で温古堂という診療所を開業していたお医者さんです。温古堂は現在でも定禅寺通りと晩翠通りの交差点の角にあります。県民会館のすぐそばの大きな交差点のところです。

橋本先生はお医者さんとして開業していたのですが、自分が治せない患者さんたちが、鍼灸や整体やカイロプラクティックなどの民間療法のところへ行って良くなってしまうのを見て、西洋医学の限界を感じ、医師の立場でありながら、民間療法の治療家に頭を下げていろいろと教えてもらったそうです。

治療家の人たちは、お医者さんが頭を下げて教えてくれと言ってくるのですから、喜んでいろいろと教えました。
そうしていろいろな治療法を研究するうちに、体の歪みを治すと症状も治ってくるらしいということに気づいたのです。

さらに、研究をすすめて、「気持ちよく動くと楽になる」ということを発見しました。そして、様々な動き方のパターンを整理して操体法としてまとめました。昭和40年代にNHKで温古堂と操体法が放映されたことで、一気に全国的に有名になりました。

全国各地から、医師や治療家が温古堂に操体法を教わりにやってきました。橋本先生は、「操体法は自分が考えたわけじゃないんだ、自然の法則でそのようになってんだから」ということで、操体法の団体を作ることもせず、どんどんいろいろな人に教えてあげました。

そして教わったお弟子さんから、そのまたお弟子さんに伝わって、操体法はいろいろな形で全国に広まりました。
操体法といえば治療家なら誰でも一度は耳にしたことがあるくらい有名な治療法ですが、その内容は実に様々です。

操体法は、全国各地の操体法の愛好家たちによって、現在でも日々進化しているのです。「気持ちよさ=快適感覚」というテーマを通じて、単なる治療法の枠にとどまらずに、どんどん発展しています。

実際に臨床に取り入れていると、様々な可能性を感じます。不思議な治癒を目の当たりにすることも多いです。当院でも研究を進めている最中です。


操体法と快適感覚(気持ちよさ)

私は操体法は、橋本先生の最後の直弟子である今(こん)昭宏先生に師事しています。操体界の達人と言われる先生です。全国から治療家や操体愛好家が今先生の勉強会に集まります。

橋本先生は常々「気持ちよさで治る」「気持ちよいことをすればいいんだ」「気持ちよいこと以外するな」ということを言っていました。

「気持ちよさ」ということを考えると、2人の人が同じ症状を抱えていたとしても、同じ動作をして2人とも同じように気持ちよいとは限らないのです。

従来の操体法は、基本の動き方のパターンが決まっています。その動き方で気持ちよい人は良くなるし、気持ちよくない人には効かないんです。

それで、今先生はどうやったらその人の気持ちよさを引き出してあげられるかということに意識をおいて、いろいろと研究を続けてこられました。当院でも、今先生から学んだことをベースに独自に操体法を発展させています。

気持ちよさの感覚は個人差があります。強い刺激が気持ちよい人、触れる程度の弱い刺激が気持ちよい人、気持ちよさの感覚が鈍っている人などがいます。

一口に気持ちよさといっても、動きの気持ちよさ、押される気持ちよさ、触れられる気持ちよさ、温める気持ちよさ、冷やす気持ちよさ、伸ばす気持ちよさ、縮める気持ちよさ、痛いけど味わっていたいイタ気持ちよさ、などなど、無数の気持ちよさがあります。

また同じ人でも、その時の状態によって気持ちよさの感覚は変わります。前回は気持ちよかったけど、今回はそれほどでもなかったり、その逆もあります。その人のその時の状況に合わせて、気持ちよく感じる刺激が必要なのです。

また気持ちよさを味わう時間も人それぞれです。数秒間で気持ちよさが薄れる人、数分間から数十分にもわたって気持ちよさが持続する人、症状やその人の感覚によって本当に様々です。

肉体的な気持ちよさ、精神的な気持ちよさ、その両方の気持ちよさ、、、気持ちよさをテーマに考えていくと、それこそキリがなく、いかに幸せに快適に生きるかという人生のテーマにもつながってくるのです。

肩こりを例に上げれば、肩にとって「気持ちよくないこと」をしているから肩がこるのです。肩が「気持ちよくなる」ようにすれば治るのです。

肩にとって気持ちよくないこととは、姿勢だったり、老廃物がたまりやすい食生活だったり、睡眠不足だったり、運動不足だったり、反対に肩の使いすぎだったり、人間関係のストレスで肩に力が入っていたり、これも無数の原因が考えられるのです。

ですから、肩こりひとつとっても、肩こりと真剣に向き合うということは、生活習慣全般を見つめなおすこと、すなわち自分の人生をしっかり見つめなおすということにつながるのです。

自分の症状と向き合うことで、「気持ちよさ」=「快適感覚」、「気持ちわるさ」=「不快な感覚」がわかるようになります。

症状に関する気持ちよさを味わうことがきっかけとなり、生活習慣全般の気持ちよさ、人生の気持ちよさ(喜び、感謝、感動など)を味わうことにつながることが、操体法の魅力の一つです。

私自身も操体法と出会って、自分自身に向き合う時間が増えました。「息・食・動・想」の4つの自己責任行動をより快適で気持ちよいものにするために、日々試行錯誤を続けております。

来院される皆さんにも「息・食・動・想」のバランスをとるアドバイスを行なっています。

難しく考えずに、出来ることから変えていけばいいんです。操体では100点を目指しません。60点でいいんです。間に合えばいいんだそうです。そんな気楽なところも操体が好きな理由です。


編集後記

毎年お盆には、家内の実家に里帰りします。義弟もこの春に鍼灸師の国家資格を取り、さらに鍼灸学校の教員資格もとるために勉強中です。私はサラリーマンをやめてから数年間は、家内の実家には手技療法の道に入ったことを内緒にしていたんです。(余計な心配はかけないようにと(^.^))

だから義弟も私の仕事のことは全く知らずに、自分の意思で鍼灸の道を選んだので、お互いの進路変更を知ったときにはびっくりしました。そんな義弟と、いろいろと仕事や将来の話をすることも里帰りの楽しみの一つです。

※このお便りは当院の健康情報発信の一環として、基本的には3ヶ月以内にご来院された方にお送りしています。
※当院はあなたの健康と幸せな人生を応援します。あなたにすべての良き事がなだれのごとく起きますように!

(やすらぎの杜通信 第28号 2006年8月1日発行)