執筆者:院長 上川名 修

このページではパニック障害がどんな病気かということと、予期不安と広場恐怖の症状について詳しくまとめてあります。

予期不安とは

一度パニック発作を起こすとあまりの衝撃的な出来事に、またあの恐怖を伴う発作が起こるのではないか、という不安な気持ちになります。
それが予期不安です。発作が起こりそうな可能性がある場所には出来るだけ行かないようになります。
行動が制限され不安な状況を避けるようになるのがパニック障害の特徴です。
パニック発作を起こしても予期不安がなければパニック障害にはならないのです。

パニック障害と回避行動について

ある日突然何の前触れもなくパニック発作に襲われ恐怖の体験をします。
その時だけで終われば良いのですが、また同じような発作が起こるのではないかという不安を持つようになります。

(予期不安)発作の回数は減っていきますが、発作の強烈の体験は脳裏に残り、常に発作を起こしそうな状況を避けるようになります。
これが回避行動です。行動範囲が狭くなり人によっては一歩も家から出られなくなる人もいます。
回避行動が進むと広場恐怖になります。

広場恐怖の症状

広場恐怖はパニック障害に特有なものではなく、パニック障害ではない人で広場恐怖を煩っている人もいます。
しかし、パニック障害になった人の80パーセント以上が広場恐怖も併発していると言われています。

広場恐怖の広場とは単に広い場所を示すのではなく、発作を起こしたときにすぐに逃げられないような場所や状況を言います。
そういう状況に極度の不安や恐怖を抱えて避けるようになるのが広場恐怖です。

電車や駅のホーム、人混み、人前に立つ、行列、美容室、レジ待ちの行列、銀行のATM、飛行機、地下鉄、車の運転、等など人により状況は様々ですが、特定の状況に強い不安を感じその状況を避けるようになります。

広場恐怖症

DSM(Diagnostic and Statistical Maual of Mental Disorders)は精神疾患の世界的な診断基準です。
DSMの2013年の改定で広場恐怖は広場恐怖症として独立した精神疾患として扱われるようになりました。

※またそれに伴い日本精神医学会でも「パニック障害」から「パニック症」という名称に変更しました。
このサイトでは「パニック障害」という名称が現段階で世間に浸透していることからパニック症についてもパニック障害という表記で統一しています。

広場恐怖症は、通常であれば何でもないような状況に対し、過剰な恐怖や不安を持つ「不安症群」の一つです。恐怖する対象で最も多いのは、すぐに逃げ出すのが難しい場所や状況です。

具体的には、以下5つの状況のうち2つ(またはそれ以上)に対し、ほぼ常に著しい恐怖または不安があり、それが典型的には6ヵ月以上持続します。

公共交通機関の利用(例:自動車、バス、列車、船、航空機)
広い場所にいること(例:駐車場、市場、橋)
囲まれた場所にいること(例:店、劇場、映画館)
列に並ぶまたは群衆の中にいること
家の外に一人でいること

広場恐怖症|こころの病気の種類|ハートクリニック より

広場恐怖症のレベル

  • 軽度:不安感はありながらも必要な場所に自分で行くことができる
  • 中等度:ひとりでの外出が困難で、かなり行動が制限される。付き添いの人がいると行動することができる
  • 高度:ほとんど一人では外出できずに家に引きこもるようになる

参考文献:よくわかるパニック症・広場恐怖症・PTSD 貝谷久宣監修 主婦の友社

予期不安や広場恐怖は非常に辛いものです。
ある調査に寄ればパニック障害の苦痛の度合いや障害の度合いは、うつ病よりも高く心筋梗塞に近いという報告もあります。

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