うつ病で朝ベッドから起きられないあなたへ

うつになるとなぜ朝起きられなかったりだるいのか?
その原因について説明します。

さらに改善のための対策についても解説します。

うつで朝ベッドから起きられない理由

うつ病で朝ベッドから起きられない理由とは

朝起きようと思っても体がだるくてどうしても起きられないことがあります。
それが続いている場合にはうつ病になっているかもしれません。

なぜうつになると朝起きられなくなるのでしょうか?

朝がだるくて夕方になると元気になる

うつ病の特徴の一つとして朝だるくて夕方になると元気になる、ということが挙げられます。
朝はだるくて布団から起き上がることが出来ずに過ごします。
またはずっと寝て過ごします。

それからゆっくりと起き出して夕方から夜になるとだんだん元気になります。

そもそもうつ病患者の9割に不眠の症状が見られます。
うつになると質の良い睡眠がとれていない人がほとんどなのです。
なので朝になっても起きられないという症状を訴える人も多いのです。

うつの日内変動とは

うつの日内変動という言葉があります。
これは同じ一日のうちでうつの症状が変動することを言います。

当院に通院しているうつのクライアント様も朝の調子が悪いという方が多いです。

朝方の調子がとても悪いと訴えるうつ病の患者さんはめずらしくありません。朝、何とか布団から抜け出したものの、職場に向けて一歩を踏み出すのがつらくて仕方がないなどと言います。

力を振り絞って、ようやく出勤すると、夕方くらいになると、少しは気分もよくなり、やる気も出てきます。これは症状の日内変動といって、うつ病の症状のひとつの側面を表しています。うつ病の全般的な状態が改善していくとともに、この日内変動も目立たなくなってきます。

うつ病|厚生労働省より引用

日内変動の影響で、夕方から夜になるとだんだん元気になります。
そのために夜寝る時間になっても夜更かしをしてしまって、結局また朝になってもだるくて起きられないという悪循環になりやすいのです。

非定型うつ病で朝起きられないケース

うつの分類で非定型うつ病というものがあります。
新型うつとも呼ばれています。

非定型うつは、通常のうつ(定型うつ)と少し様子が違います。

非定型うつ 定型うつ
若い人に多い 特に女性 中年に多い
過眠 不眠
過食 食欲不振
鉛様疲労感 疲労感
拒絶過敏性 感情の働きが低下
気分反応性 無気力

非定型うつは特に若い女性に多く見られます。

定型うつが無気力になるのに対して、非定型うつは気分反応性と言って好きなことをやるときは元気だったりするので単に怠けているとかわがままな性格と間違えられることもあります。

通常うつになると不眠になって食欲が低下するのに対して、非定型うつは過食と過眠の症状が見られます。
非定型うつの場合には過眠の症状があるので朝起きられないということもあります。

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うつで朝起きられない人向けの対策

うつで朝起きられない人向けの対策

それではうつで朝起きられない人向けの対策を紹介します。

適度な運動をする

無理のない範囲で運動を始めてみると良いでしょう。
運動をするとうつ改善効果があるという説もあります。

ストレスに晒されると脳の前頭前野・海馬などが萎縮し、BDNF(脳由来神経栄養因子)が低下してきます。BDNFは、神経の栄養のようなものですから、BDNFが低下すると、セロトニンやノルアドレナリンなどの分泌も不活発になり、うつ病を誘発するというのが最近の説です。

この説によれば、運動をすると、前頭前野や海馬の体積が増え、血流が増加し、BDNFが増加します。その結果、脳の神経が活性化され、心を安定化させる働きをもつセロトニンやノルアドレナリンなどの分泌が増加し、うつ病の改善効果があるということになります。

引用:うつ病に筋トレは有効なの?|サイコセラピー研究所

うつの原因の一つとして脳内のセロトニン不足が指摘されています。
筋トレやウォーキングなどの運動をすることでセロトニンの分泌を増加させるとうつの改善が期待できます。

また適度な運動をすることで体が披露し、夜眠りやすくなるという効果もあります。
うつになると活動量も低下し、家の中に引きこもったりずっとゴロゴロして過ごすということもあります。

そうなると身体が疲れていないので夜になっても眠くならないのです。
健康維持のためには適度に疲れるくらいの運動も必要なのです。

しかし無理は禁物ですので出来る範囲で取り組んでみましょう。

日中の活動を増やす

運動とも共通していますが、運動出来るほど気力や体力がない場合もあります。
筋トレやウォーキングはたしかに良いのですがうつはエネルギーが落ちている状態ですのでまったく運動が出来ないこともあるでしょう。

そんな場合には読書をしたり掃除や洗濯をするなど日常生活の中での活動量を増やしていきます。

甘いものを控える

甘いものを控えることも精神の安定にとても効果的です。
うつなどの精神疾患で悩んでいる人の食生活を尋ねると、かなりの確率で甘いものが好きだったり糖質の過剰摂取の傾向が見られます。

甘いものを取りすぎることで神経が興奮したり、自律神経のバランスが乱れてしまうのです。

それではなぜ、甘いものを食べすぎると良くないのでしょうか?
いろいろな理由がありますが、下の三つについて説明します。

  1. カルシウムが減る
  2. ビタミンB群が消費される
  3. 血糖値が不安定になる

1.カルシウムが減ってイライラする

甘いものを食べると血糖値が上がります。
上がった血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
この時にカルシウムが使われます。

カルシウムが減るとイライラすることは良く知られています。
血液中のカルシウムが不足すると細胞に蓄えられたカルシウムが大量に放出されます。
それで神経細胞が興奮してイライラするのです。

カルシウムは細胞の外(血液)にもありますが、細胞の中にも貯蔵しています。カルシウム不足になると細胞の中の貯蔵されたカルシウムが異常に放出されて、神経細胞が余計な興奮を起こします。これがイライラの原因です。

引用:イライラ防止、健やかな心に落花生|医学博士 井上浩義教授の知っトク!ピーナッツパワー

2.ビタミンB群が消費される

甘いものの代謝の過程でビタミンB群が消費されると神経に必要なビタミンが不足します。
それで神経が様々な刺激に対して過敏になってしまうのです。
クライアントさんの中で痛みに敏感な方ほど甘いものが好きな人が多いです。

特にビタミンB1不足は精神的に不安定な状態になってしまいます。
イライラしやすくなったりうつ状態になりやすいのです。

体や脳神経が使うエネルギーを作る際に必要な栄養素が、疲労回復のビタミンとも呼ばれるビタミンB1です。
砂糖の過剰摂取でビタミンB1が不足状態になると、脳神経がエネルギー不足になり、気持ちが安定しなくなって、興奮したり落ち込んだり、すぐにイラついたり、緊張しやすいなど、うつ状態に陥ります。

引用:甘いものがやめられない!砂糖依存症|eo健康

3.血糖値が不安定になる

甘いものをよく食べていると急激に血糖値が上昇することが繰り返されます。
急激に血糖値が上がるとインスリンが大量に分泌され、血糖値が急激に下がります。
これが繰り返されると低血糖状態が起こりやすくなります。

体が低血糖を改善するために血糖を上げるホルモンを分泌します。
これらのホルモンはカテコールアミンと呼ばれます。

カテコールアミンは交感神経を刺激しますので自律神経が興奮状態になります。
特に夕食後に甘いものを食べる習慣がある人は夜の眠りが浅くなりがちです。
また交感神経が優位になりますので不眠の原因にもなります。

特に空腹時に甘いものを食べると急激に血糖値が上がるので注意が必要です。
空腹時にお菓子を食べたりすきっ腹にビールを流し込むことなどは非常に良くないと言えるでしょう。

うつ病や自律神経失調症の原因として甘いものや糖質の過剰摂取が挙げられます。
以上の理由により甘いものは出来るだけ控えることをお勧めします。

規則正しい生活を心がける

そしてなんといっても規則正しい生活を心がけ、早寝早起きをすることが大切です。
夜更かししてまた朝に起きられない、という悪循環を断つために早寝早起きを心がけていきましょう。
朝は眠くても決まった時間に起きることで、夜も早く眠りやすくなります。

朝起きられないからといつまでも寝ているとまた夜になっても眠れなくなってしまいます。
悪循環を断つために早寝早起きに取り組んでいきましょう。

他の面と併せて取り組むのがポイントです。
運動や栄養面の改善を心がけることで夜も早く眠れるようになっていくでしょう。

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