膝裏のこり

操体法(そうたいほう)は、患者さん自身が気持ちよく感じられる刺激を味わうことで、痛みや体の歪みが解消するという不思議な療法です。

快適感覚(気持ちよさ)を味わうと身体は楽になるように創られているのです。

文章だと「気持ちよさ」がわかりにくい点もありますが、実際に施術を受けると細胞レベルで気持ちよさを感じます。

操体法とは

頸椎の調整

操体法は宮城県仙台市の温古堂診療所の医師、橋本敬三先生により創始されました。

橋本敬三先生はお医者さんでしたが、西洋医学でなかなかよくならない患者が、民間療法でよくなっていくのを見て、様々な療法を研究しました。

橋本敬三先生は、正体術、身体均整法、ヨガ、マクロビオティック、千島学説、野口体操、鍼灸、漢方、東洋医学、古代文字(カタカムナ)など、さまざまなものを研究していました。

自然の法則を追究していたともいえます。
そして身体を気持ちよく動かすことで、身体の歪みが改善され病気も治っていくことを発見したのです。

晩年になって橋本先生の不思議な治療法がNHKで全国放送されることになり、何か名前くらいないと、ということで「操体法」と名づけられたそうです。

当時は全国から仙台市の温古堂にたくさんの人が、操体法を習いに来ていたそうです。
団体を作ってお金儲けをしようとすれば可能でしたが、橋本先生はそのようなことは一切しなかったのです。

そのおかげで、操体法は全国に広く知れわたることとなりました。

操体法のやり方

骨盤の検査

操体法の施術の手順を紹介します。
操体法は非常にシンプルです。

  • 楽な姿勢をとってリラックスする
  • 快適感覚をともなう動作や刺激を探す
  • 見つかったら快適感覚が薄れるまでしっかりと味わう
  • 脱力してリラックスする
  • 脱力後の余韻の気持ちよさもしっかりと味わう

以上です。

その後、もっと味わいたい場合にはさらにその動作や刺激を味わいます。
もういいかな、という感覚になればそこでやめます。

すべて施術を受ける本人の感覚により決定します。

快適感覚を味わっている最中に、身体が無意識に自動的に動き出したり、色のイメージが見えたり、感情が湧き出してきたりする場合もあります。

操体法の施術は心と身体の両面に作用します。
リラックスして深く味わうほどに効果も深く及びます。

操体法の安全性

操体法は極めて安全な治療法です。
患者さんの感覚を最優先して行ないますので、痛みやいやな感覚が伴う動きはやりません。

「気持ちよさ」「いい感じ」「味わっていたい感じ」等、人によって感覚の表現は異なりますが、体が気持ちよく感じる方向へと誘導します。

気持ちよさをしばらく味わってから脱力してもらうと、さっきより体が楽になっていることを体感できるでしょう。
赤ちゃんからお年寄りまで、どんな方でも安全に行なえる療法です。

操体哲学

施術

療法としての操体法もとても素晴らしいものですが、創始者、故・橋本敬三先生の健康に対する考え方もとても素晴らしいものです。
私は橋本敬三先生が書いた「万病を治せる妙療法」という本を読んで以来、操体法と橋本先生のファンになりました。

万病を治せる妙療法・操体法 (健康双書)
橋本 敬三

なぜ病気になるのか?健康とは何か?
テクニックにこだわらなくとも気持ちよく動けば健康をとりもどせることなど、自然の法則に従うことで健康になれるという考え方に感銘を受けました。

操体法のやり方を学ぶためだけでなく、本当の健康をめざしたい人におススメの一冊です。

4つの自己責任行動

人間の健康は「呼吸」「飲食」「身体動作」「精神活動」の自己責任行動と、「環境」との関連から成り立っています。

人間はどんな人でも「呼吸」「飲食」「身体動作」「精神活動」の4つの活動を行なっています。
代わりに誰かにやってもらおうと思ってもそうはいきません。

「呼吸」「飲食」「身体動作」「精神活動」は各個人の責任行動なので、その人によってどうにでも変えられるし、人によって大きな違いが生じます。
この違いが健康の違いとして身体に現れるのです。

橋本先生はこの4つの基本行動が自分の健康状態をつくり出しているという基本原理をしっかり理解しておくようにと語られています。

1.息「快適な呼吸」

操体法の本では、腹式深呼吸が紹介されています。
また、健康法の本を読むと、腹式呼吸法や丹田呼吸法の重要性が説かれています。

一般的には呼吸は深ければ深いほど良いイメージもありますが、その時々で快適な呼吸の仕方も変化します。
必ずしもいつでも深い呼吸が良いというわけではありません。

身体が弱っている状況では深い呼吸をすると、めまいがしたりつらく感じる場合もあります。
様々な呼吸法が存在しますが、気持ちよく感じられる範囲で深くゆったりとした呼吸を行うとよいでしょう。

2.食「陰陽のバランス」

人間の歯は全部で28本。(親知らずを含めて32本。)
門歯8本、犬歯4本、臼歯16本です。それぞれの歯には役割分担があります。
門歯は草食用、犬歯は肉食用、臼歯は穀物用です。

門歯8:犬歯4:臼歯16=野菜2:肉1:穀物4となります。

野菜は肉の倍食べて、おかずを少なく、主食の割合が多くなります。
現代の食事はおかず中心になっていますね。
人間本来の食のバランスがくずれた状態が長い期間続くと病気になってしまいます。

その土地で採れた旬の食べ物を腹八分目に食べるのが自然な食べ方です。

3.動「自然な動作」

どんな分野でも一流の名人と呼ばれるような人の体の動作は美しいものです。
美しい動作は、作業をしていても疲れません。

とくに疲れるようなことはしていないのに体のあちこちが痛くなるのは、体の動きに無理があるからだと言えます。
重心移動の法則にそって体を動かすようにすると、動きもスムーズで、体の歪みもなくなります。

また、人間は動物の一種です。
動物とは文字通り「動く物」です。

動物が動かないでじっとしていることは自然の法則にはずれています。
適度に身体を動かすことも大切なことです。

4.想「精神活動」

心とからだは裏表の関係だとも言われています。
悲しいことがあると、うなだれて背中が丸くなります。
元気なときは胸を張って、背筋もピンと伸びています。

橋本先生は感謝することの大切さを説いています。
感謝の気持ちを口に出すことで、心は明るく嬉しくなり、行動も親切になります。

想の操体を理解・実践することで自然と運が良くなり幸せな道が開けます。

からだの設計にミスはない

人間というのは、もともと設計にミスがなく、バランスがとれて、病気などせず健康に一生を送れるようになっています。それが大哲学なわけです。

不健康というのはそのバランスがくずれることです。それには何か原因があり、自然の法則やからだのしくみにそぐわないまちがったことをするからです。

出典:万病を治せる妙療法

この文章がとても好きです。
どんな人でも健康になれるのだという大前提です。
たまたま病気になってしまったわけではなく、なんらかの原因があるわけです。

現代医学で不治といわれている病気でも、回復する例はたくさんあります。
自然法則にそって原因がとりのぞかれると良くなってしまうのです。

操体法の施術を通じて、人間の自然治癒力の素晴らしさを、あなたと一緒に分かち合いたいと思います。

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