腹式呼吸をすると副交感神経が優位になります。

様々な健康法がありますが、唯一意識的に自律神経にアプローチできる方法があります。それが呼吸法なのです。
呼吸法にも様々なやり方がありますが、腹式呼吸に自律神経のバランスを整える効果があります。

腹式呼吸とは、横隔膜を使ってお腹を動かす呼吸法です。
息を吐く時にお腹をへこませながら吐いていきます。
息を吸うときにはゆっくりお腹をふくらませながら吸い込みます。

ゆっくりとお腹の動きを意識しながら呼吸します。
数分間くり返していると、精神が落ち着いてくるのがわかります。生理的にも副交感神経が優位になり、心拍数も減り、血管が拡がり、末梢部の血行が改善します。
腹式呼吸によりリラックスした状態を作り出すことができるのです。

腹式呼吸にリズムをつけた斎藤式呼吸法も簡単で効果が高いのでおすすめです。
「3秒で吸い、2秒止めて、15秒かけて吐き出す」という呼吸法です。基本は腹式呼吸で行ないます。
2分間やると効果が実感できます。

自律神経失調症の原因には様々な要因が絡んでいるので(食生活、生活リズム、ストレスなど)、薬で症状をおさえても根本解決にはなりません。
自然治癒力を高めて根本的に治療する必要があります。

腹式呼吸法をくり返すことで脳からリラックスするホルモンが分泌されることがわかっています。
自律神経失調症でお悩みの方は、セルフケアとして腹式呼吸法を取り入れることをおすすめします。

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呼吸入門
斎藤 孝
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自律神経失調症とは

自律神経失調症という病気があります。症状は様々です。
病院に行ってもなかなか治りにくい病気の一つです。

自律神経のバランスが乱れることによって、体のいろいろな調節がうまくいかなくなりいろんな不快な症状に悩まされます。

症状には次のようなものがあります。

  • からだがふらつく。雲の上を歩いているようなふわふわした感じ。立ったときにふわっと気が遠くなる。
  • めまいがする。くらくらする。耳鳴りや難聴を伴うこともある。
  • 微熱がある。37度くらいの微熱が1ヶ月以上も続く。風邪薬を飲んでも治らない。
  • 肩こりがひどい。あまりにひどくて吐き気がする場合もある。
  • 頭痛。首や肩の筋肉の緊張から来る筋緊張型頭痛が多い。
  • 全身の筋肉が痛む。
  • 不眠症になる。寝つきが悪いタイプや、夜中に目が覚めるタイプなどがある。
  • 食欲がない。
  • 吐き気がする。
  • 異常に汗をかく。手のひらとか、足の裏とか。
  • 手足が冷える。逆に顔がほてる。
  • 動悸、息切れがする。心臓がドキドキする。
  • 急に呼吸が苦しくなる。パニック発作。恐怖、不安感におそわれる。
  • いつものどが痛い。抗生物質を飲んでも効かない。
  • 夜じんましんが出る。コリン性じんましん。
  • 下痢が続く。過敏性腸症候群。
  • 手足がしびれる。手袋をはめている感じ。知覚過敏。皮膚を触るだけで痛い。
  • 円形脱毛症。髪の毛が抜けたり、細くなる。

実に様々な症状があります。これらは自律神経の乱れで起こります。
血液検査をしても異常がみられないので「気のせい」や「疲れ」で片付けられてしまうことも多いようです。

自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
簡単に言うと交感神経は活動の神経、副交感神経は休息の神経です。
1日の中でも時間帯によって、交感神経が優位になったり、副交感神経が優位になったりしながら全身の生理活動の調節をしています。

ところが、ストレスなどのせいで自律神経のバランスが悪くなることがあります。
夜になっても交感神経が休まらずにいると、なかなか眠らずに不眠症になってしまいます。朝起きても交感神経が活動しないと、ぼーっとしてだるいまま会社に行かなくてはなりません。

自律神経失調症にみられる症状は、本来は副交感神経が優位にならなくてはならないときに交感神経が優位になってしまっているケースが多いです。
現代人は交感神経が優位に傾いた生活をしているのです。

自律神経はその名前のとおり、自分でバランスをとっています。意識的に「副交感神経よ優位になれ」と思ってみてもそのとおりにはなりません。
腹式呼吸法を実践して自律神経のバランスを整えましょう。