執筆者:院長 上川名 修

先日衝撃的な体験をしました。

結論から申しますとある日突然、肛門の激痛とソラ豆ほど大きさのいぼ痔に見舞われたのです。
一時は不安がマックスになったのですが、正しい情報を知ったことで一気に安心して、その後自然に治りました。

同様の悩みを抱えている人、突然の衝撃でショックを受けている人の参考になればと思い、恥を偲んで一連の出来事と自分の心境の変化や行動を書き記しておきます。

突然のいぼ痔発生!

先日自分が主催のセミナーで講師をして、セミナー後は懇親会をしました。
懇親会は深夜までおよび、翌日は昼頃までゆっくり寝ていました。

翌日、起きて排便をしたときに肛門にするどい痛みがありました。

私は普段は便秘をすることもなく、いわゆる痔になったこともありません。
たまに固い便をした後に肛門の調子が悪いという経験をしたことはありますが、いつもすぐに治りました。

それが今回はちょっと様子が違いました。

肛門の激痛

たまに固い便をしたときに感じる肛門の違和感とは違い、今回は明らかに「痔」になってしまったという痛みがありました。

前日のセミナーは床に座っての座学メインのセミナーでした。
しかも懇親会も含めると実に12時間もの間座り続けていたことになります。

それで臀部の血行が悪くなっていたことは考えられます。
それにしても今までに感じたことのないような激しい痛みです。

排便時だけでなく、普通に生活していても座って肛門に圧がかかるとうめいてしまうほどの痛みがありました。

いぼ痔を発見

夜入浴して体を洗うときに気づいたのですが、肛門に腫れ物が出来ていました。
しかもかなり大きな腫れ物です。
ソラ豆ほどの大きさはありそうです。

表面にちょっと触れるだけでビリビリと激しい痛みがあります。

いぼ痔については詳しい知識はありませんでしたが、おそらくいぼ痔と思いました。
肛門からでっかいイボのようなものが出っ張っているわけですから単純にいぼ痔になった思うわけです。

「いぼ痔」という言葉にはどこかコミカルな響きがありますが、実際になってしまった者の心境は穏やかではありません。
自分にはまったく関係のないと思っていた、というか考えたことすらなかったものがいきなり自分の体にやってきたわけです。

ショックで血の気が引きました。
「いぼ痔=手術」というイメージが湧いてきます。

痛そう、辛そう、そして何より人に言えない恥ずかしさがあります。

ショックと不安で落ち込む

実はこの頃とても体調が良かったのです。
長年継続してきた糖質制限食&高たんぱく食に加えて、さらにプロテインとメガビタミンを実践するようになってとても体調がよい状態が続いていました。

なのにいきなりの激痛といぼ痔が出来てしまったことで、精神的に少し落ち込みました。

なぜだろうと最近の生活を振り返ったところいくつか思い当たる原因がありました。

  • 前日のセミナーと懇親会で12時間も座りっぱなしの状態が続いていた
  • 前日の懇親会で深夜までお酒を飲んでいた
  • 数日前に歯科で抜歯をして抗生物質を処方され腸内環境が乱れていた
  • 筋トレを始めたのでいきむことが増えた
  • 寝不足が続いていた

等など。

自分の感覚としては体調がよい状態が続いていたのですが、元気だったのでやや頑張りすぎというか交感神経優位の状態になっていたのかもしれません。

しかし、いつの間にかこんなに大きないぼ痔が出来ていたとは…。
今まで気づかなかったのか…?それとも急に出来たのか…?

それから連日痔についていろいろと情報を調べました。

血栓性外痔核とは

あれこれ調べた結果、「血栓性外痔核」というものが自分の症状にドンピシャ当てはまっていました。

血栓性外痔核の特徴

突然発症する

血栓性外痔核はある日突然発症します。
ある日突然肛門のあたりが痛くなって、触ると何かがボコっと出ているので非常にびっくりします。

しかも触るとコリコリしてて結構固いのです。
コリコリしたしこりのようなイボがある日突然出来るのでかなり焦ります。

激しい痛み

そしてかなり痛みがあります。
肛門の外側は皮膚と同じ神経支配なので痛みが強いのです。
(肛門より内側に出来る内痔核は痛みがありません)

排便時はそれほど痛くなくて、拭くときに凄く痛いです。
また座ったり歩いたりするときに下着に擦れると非常に強い痛みがあります。
中が痛いのではなくてその腫れている部分の表面が痛いのが特徴です。

血栓性外痔核の原因はその名の通り「血栓」です。

肛門付近の血行が悪くて血栓が出来てしまったのです。
血栓とは血管の中で血液が固まって栓をしてしまった状態です。

だからその部分の血管が詰まって血液が溜まります。
それで腫れて痛くなるのです。

しかし、この痛みは数日で引いてきます。
私も発症して3~4日目あたりから少しずつ痛みが和らいできました。
これを書いている時点で1週間ほどになりますがほとんど痛みはなくなってきました。

痛みはほぼ気にせず日常生活は過ごせています。

肛門外部に血栓(血まめ)が出来る

血栓性外痔核とはいぼ痔の一種ではあるのですが、いぼ痔とは違うのです。
肛門付近に血栓(血まめ)ができたせいで、まるでいぼ痔のごとく肛門の縁が腫れ上がった状態なのです。

急に痛くなって腫れるのが特徴なので、びっくりしますが手術が必要なケースはほとんどありません。
血栓が大きすぎて日常生活に支障を来す場合や、痛みが強くて耐えがたい場合など一部のケースを除いて、手術をせずとも自然に治癒します。

手術しなくても治る

血栓性外痔核は、時間の経過と共に血栓が自然に溶けたり吸収されたりして小さくなっていきます。
どんなに痛くても数日で痛みが引いてきて1週間もすればだいぶ落ち着きます。

ただ血栓が完全に消えるのには1~2ヶ月ほどかかります。

専門外の医師が脱肛と間違えることも多い

いわゆるいぼ痔とは、肛門の内側に出来た内痔核が進行して肛門の外側にはみ出したものです。
それを脱肛と呼びますが、血栓性外痔核も専門外の医師が診察すると、脱肛と間違えることも多いようです。

血栓性外痔核の場合は、

  • ある日突然出来る
  • 表面的なヒリヒリした痛み
  • 数日で痛みが落ち着く
  • 血栓が原因なのでコリコリした感触

などの特徴があります。

【参考情報】

◆Q&A 血栓性外痔核の治療、どれくらいの期間で治る?|NHK健康チャンネル

血栓性外痔核は自然治癒する

血栓性外痔核は手術をしなくても自然に治ります。

最初発見したときはかなりびっくりして焦りましたが、いろいろと情報を集める中で正しい情報を知ることで気持ちが落ち着きました。

血栓性外痔核を早く自然治癒させる

発症してから痔に関する情報を調べまくって血栓性外痔核とその特徴について詳しく知りました。
それで一気に安心しました。

情報を知る前と知った後で体に感じる痛みは同じはずですが、痛みすらかなり和らぎました。
不安が軽減した分痛みも気にならなくなったのです。

良性のもので心配ない、手術をしなくても自然治癒する。
ということがわかっただけでも非常に安心しました。

そして実際日にちの経過と共に痛みも和らいでいきました。

【参考情報】

今回痔についていろいろと検索した中でもっとも安心できた情報はこちらのサイトでした。

専門外の医師が脱肛(いぼ痔・痔核)と間違えることも多い「血栓性外痔核」。
是非とも患者さんに知って欲しい疾患です。

一度、体験した患者さんは自己診断出来ることが多いですが、初めて発症した時は大騒ぎする患者さんが多いです。
これ、原因は「血栓」です。

血栓が溶けて消えて無くなったら腫れも無くなります。
(腫れが大きいと皮膚のたるみが残ることはあります)

引用:血栓性外痔核|手術しなくても治る痔、消えてなくなる痔、おしりの血まめ|大阪肛門科診療所

一般的な回復経過

血栓の大きさや痛みの感じ方の個人差はありますが、一般的な回復経過は以下の通りです。

発症時激しい痛みがありますが、数日で痛みは落ち着いてきます。
一週間もすれば触っても大丈夫なくらいまで痛みもなくなってきます。

痛みが辛い場合には市販の塗り薬を使用するのもよいですが、薬を使っても使わなくても自然に痛みは取れてきます。

塗り薬を塗って徐々に良くなった場合に薬が効いたと思いがちですが、薬を使わなくても自然と痛みも取れてくるようです。

痛みが取れた後も腫れはまだ残ります。
血栓が溶けて吸収されると腫れも徐々に引いていきます。

完全に消えるのには1ヶ月ほどかかるようです。
大きさによりもっとかかる場合もあります。

早く治癒する方法

血栓性外痔核の直接の原因は肛門周辺の血行不良により静脈に血栓ができたことです。
だから血液の流れを良くしていくと早く回復します。

私は毎日カイロを下着の上から貼って過ごしました。
入浴もゆっくりして体を温めました。

積極的に温めることで日に日に痛みが和らぎ、血豆も小さくなっていきました。

また、温めると同時に便秘にならないように食生活にも気をつけました。
具体的には

  • 野菜、海藻、きのこを積極的に摂る
  • ヨーグルトにオリゴ糖を入れて食べる

ということを心がけました。

普段便秘をすることはあまりないのですが、今回の血栓性外痔核が発症した頃はやや便通の調子も悪かったような気がします。

食物繊維を取り入れる食事を心がけたらすぐに便通も良くなりました。
その他栄養面には日々気をつけていますので、きっと栄養の質が足りていない人と比べて回復も早いと思います。

体の回復力は、日々の食事や運動や精神状態によっても変わってきます。
当院では症状回復のために総合的にアプローチと自然治癒力を高めるアドバイスをしています。