執筆者:院長 上川名 修

うつぶせが苦しい

整体院やリラクゼーションサロンで施術を受けるときにうつ伏せの姿勢が苦しく感じる人がいます。
苦しいのにずっとそのままの姿勢で我慢していると身体は緊張しますから良い施術効果が得られにくいばかりか、せっかくの癒しの時間が逆効果になってしまいます。

このページではうつ伏せが苦しく感じる人に対しての対処法について解説します。
施術を提供する側の整体院の先生や、受ける側の患者さんにとっても役に立つ情報です。

うつ伏せがつらい理由

整体やカイロプラクティック院に行って「ではうつ伏せで寝てみて下さい」と言われたとしましょう。
その姿勢が楽であればいいのですが、つらいという人もいます。
そのまま我慢しているとあまり良いことはありません。

その影響については後で解説しますが、まずはこの姿勢がつらく感じる理由について説明します。

骨格が歪んでいる

骨格が歪んでいるとうつ伏せがつらく感じる場合があります。
歪みが少ない子供などはどんな体勢でもだいたい楽に感じます。
そういう場合は骨格の歪みを直すと楽に寝られるようになります。
骨格的には腰が反ったようなバランスになっている人に多いです。

筋肉が緊張している

骨格の歪みとセットですが、同時に筋肉も緊張しています。
筋肉が緊張して骨格を引っぱるのでその方向に歪むのです。
筋肉的には太ももの前側や骨盤内部の深層筋が緊張している人に多く見られます。

マッサージベッドの影響

施術用ベッドの形状や素材の影響も関係します。

  • ベッドのクッションが固さ
  • ヘッドピースの有無

なども苦しさと関係してきます。
固すぎると身体が痛くなったりしますし、首をどこに向けるかわからないと長時間だと辛くなることもあります。

我慢しない方がよい理由

施術家の先生に言われるがままにうつ伏せになって、もしその姿勢が苦しかった場合にそのままずっと我慢しているとあまり良いことはありません。
むしろ身体にとっては良くない影響があります。

大きく二つの影響あります。

  1. 身体が悪くなる
  2. 施術効果が半減する

その姿勢が苦しいということは、身体が嫌がっているというサインです。
ずっと我慢し続けていれば当然ながら悪い影響があります。
せっかく施術を受けに来たのに、逆に腰や肩や首などが痛くなったりする可能性もあります。

精神的にも肉体的にも我慢するということは、緊張した状態です。
施術はリラックスした状態で受けた方がよりよい効果が得られます。
緊張した状態ですとせっかくの施術効果が半減してしまう可能性があります。

身体を伸ばしたくない

身体の緊張が強い人や腰痛の人に多いのですが、身体をまっすぐ伸ばしたくない場合があります。
そのような状態でベッドでうつぶせや仰向けの姿勢を取ると身体が緊張してしまいます。
そのままの体勢で数十分の施術を受け続けたら余計に緊張が強くなってしまいます。

このような方は身体を丸めるような動作をすると楽になりますから、当院ではいったん身体を丸めながら調整してそれからまっすぐの体勢になってもらいます。
そうすると楽にまっすぐの体勢が取れるようになります。

うつ伏せが苦しい人への対処法

次にそのような人への対処法を解説します。

他の体勢で施術する

もっとも良い方法はうつ伏せ以外の体勢で施術を受けることです。
もっとも楽に感じる姿勢が良いでしょう。
仰向けや側臥位が楽であればそのようにした方が良いでしょう。

整体する側は、常にクライアントさんの姿勢が辛くないか声をかけて確認してあげる気配りも大切です。
クライアントさん側は自分の身体の感覚を大切にして、辛い体勢は避けるようにして我慢せずに先生に伝えるようにした方がよいでしょう。

最初うつ伏せが苦しく感じたとしても、楽な姿勢で施術を受けて身体が緩んでくるとまっすぐの姿勢が楽になることもあります。
その場合には身体の感覚が嫌がっていなければ大丈夫です。

クッションなどを使用する

胸当てや顔を支えるクッションなどでサポートするとうつ伏せも楽になることもあります。
とにかく楽に感じられるようであればそれはOKサインです。
楽だと言うことは体がリラックスしている状態です。