最近、立ち上がった瞬間にくらくらしたり、めまいを感じたりすることはありませんか?
それは、起立性調節障害の兆候かもしれません。
多くの人がこの症状を子供や若者に特有のものと考えていますが、実は大人でも増えているのです。

起立性調節障害は、立ち上がる際に血圧が急激に低下し、脳への血流が一時的に不足することで発生します。
これにより、立ちくらみやめまい、時には失神を引き起こすことがあります。
特に、大人の場合は日常生活や仕事に大きな影響を与えることが多く、適切な対策が求められます。

当整体院では、このような症状に悩む大人の方々に向けて、起立性調節障害の原因や対策について詳しく解説し、整体による効果的なアプローチをご紹介します。
この記事を通じて、健康な生活を取り戻すためのヒントを見つけていただければ幸いです。

起立性調節障害とは?

起立性調節障害 (OD: Orthostatic Dysregulationは、立ち上がったときに血圧が急激に低下し、脳への血流が一時的に不足することで発生する状態を指します。
これにより、立ちくらみ、めまい、失神、そして疲労感などの症状が現れることがあります。

症状

起立性調節障害の主な症状には、以下のようなものがあります。

  • 立ちくらみ: 座っていたり横になっていた状態から立ち上がったときに感じるくらくら感。
  • めまい: 頭が回るような感覚やふらつき。
  • 失神: 意識を失い倒れてしまうこと。
  • 疲労感: 常に感じる疲れやだるさ。

発症の仕組み

通常、人が立ち上がるときには、血液が重力の影響で下半身にたまりやすくなります。
しかし、健康な体では自律神経系が反応して、心臓と血管が調整を行い、血圧を安定させることで脳への血流を維持します。
起立性調節障害がある場合、この調整がうまくいかず、脳への血流が一時的に不足してしまいます。

この状態が頻繁に起こると、日常生活に大きな支障をきたすことになります。
特に大人の場合、仕事や家庭生活においてその影響は深刻です。
早期に正しい診断と適切な対策を講じることが重要です。

大人が起立性調節障害になる原因

起立性調節障害は一般的に子供や若者に多いとされていますが、大人でも発症することがあります。
大人がこの障害にかかる要因は多岐にわたります。
以下に、主な要因を挙げてみます。

1. 自律神経の乱れ

大人の起立性調節障害の主要な原因の一つに、自律神経の乱れがあります。
自律神経は心臓や血管の働きを調整し、血圧の維持に重要な役割を果たしています。

ストレスや過労、睡眠不足などによって自律神経が乱れると、立ち上がったときに血圧が適切に調整されなくなり、起立性調節障害を引き起こすことがあります。

2. 血液量の不足

脱水症状や長期間の病気によって血液量が減少すると、血圧の調整が難しくなります。
特に水分摂取が不足すると、血液がドロドロになり、血流が悪くなります。
これが原因で、立ち上がったときに脳への血流が不足し、起立性調節障害が発生することがあります。

3. 薬物の副作用

高血圧の薬や抗うつ薬、利尿薬など、一部の薬は血圧を下げる副作用を持っています。
これらの薬を服用していると、立ち上がった際に血圧が急激に下がり、起立性調節障害を引き起こすリスクが高まります。

4. 慢性的な病気

糖尿病やパーキンソン病、心臓病などの慢性的な病気は、自律神経の働きを損なうことがあります。
これにより、血圧の調整がうまくいかず、起立性調節障害が発生しやすくなります。

5. 生活習慣の影響

不規則な生活習慣も大人の起立性調節障害の原因となり得ます。
例えば、不規則な食事、過度な飲酒、喫煙、運動不足などが挙げられます。
これらの習慣は、自律神経や血管の健康に悪影響を与え、結果として血圧の調整能力を低下させます。

大人が起立性調節障害にかかる要因は複数あり、これらが複合的に影響を及ぼすこともあります。
適切な診断と治療を受けることで、症状の改善を図ることができます。

当院では、これらの要因に対して効果的なアプローチを行い、日常生活の質を向上するお手伝いをしています。

大人の起立性調節障害に対する現代医学の治療法

大人の起立性調節障害は、適切な診断と治療を受けることで、その症状を効果的に管理できます。
現代医学では、以下のような治療法が一般的に用いられています。

薬物療法

症状が重く、日常生活に支障をきたしている場合、医師は薬物療法を提案します。
主な薬物療法には以下のものがあります。

  • ミドドリン: 血管を収縮させることで血圧を上昇させ、立ち上がった際の血圧低下を防ぎます。
  • フルドロコルチゾン: ナトリウムと水分の貯留を促進し、血液量を増やすことで血圧を上昇させます。
  • ドロキシドパ: 神経伝達物質であるノルエピネフリンの前駆体で、血圧を上昇させる効果があります。
  • βブロッカー: 心拍数を抑制し、交感神経の過剰な反応を防ぐことで、血圧の安定を図ります。
  • SSRIやSNRI: 抗うつ薬として知られるこれらの薬は、自律神経系の調整を助け、症状の緩和に役立つことがあります。

生活習慣の改善

生活習慣を見直すことも重要です。

  • 定期的な運動: 有酸素運動や筋力トレーニングは、血流を改善し、自律神経の働きを整えるのに役立ちます。
  • バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に鉄分やビタミンB12などの必要な栄養素を十分に摂取します。
  • 十分な睡眠: 質の高い睡眠を確保することで、体全体の回復を促し、自律神経のバランスを整えます。

大人の起立性調節障害に対する整体

大人の起立性調節障害は、生活の質に大きな影響を与えることがあります。
しかし、整体と生活習慣の改善を組み合わせることで、症状の緩和と回復を図ることが可能です。
ここでは、整体と生活改善がどのように役立つかについて詳しく解説します。

整体によるアプローチ

自律神経の乱れを整える

自律神経は、心臓や血管の動きを調整し、血圧の維持に重要な役割を果たしています。
整体では、自律神経のバランスを整えるために特定の手技や技術を用います。
これにより、過剰に反応している交感神経を鎮め、副交感神経の働きを促進することで、体全体の調和を図ります。

骨格のバランスを整える

骨格の歪みやズレは、血流や神経の働きを妨げる要因となります。
整体では、骨格のバランスを調整することで、筋肉や関節の緊張を緩和し、血流を改善します。
これにより、全身の機能が正常に働くようになり、自然治癒力が高まります。

血流の改善と自然治癒力の向上

整体による施術は、筋肉の緊張をほぐし、血管の圧迫を解消することで血流を改善します。
血流が良くなると、酸素や栄養素が全身に行き渡りやすくなり、細胞の再生や修復が促進されます。
これにより、自然治癒力が高まり、起立性調節障害の症状の緩和と回復をサポートします。

生活改善によるサポート

1. 規則正しい生活習慣

規則正しい生活習慣は、自律神経のバランスを整えるために非常に重要です。
毎日同じ時間に起床し、適切な時間に食事をとり、十分な睡眠を確保することが推奨されます。

2. 十分な水分補給

水分補給は、血液の流れを良くするために不可欠です。
脱水状態になると血液がドロドロになり、血流が悪くなります。
日常的に十分な水分を摂取し、特に起床時や立ち上がる前に水を飲むことを心がけましょう。

3. バランスの取れた食事

栄養バランスの取れた食事は、全身の健康を支える基盤です。
特に、鉄分やビタミンB12などの血液を健康に保つための栄養素を積極的に摂取することが重要です。

4. 適度な運動

定期的な運動は、血流を促進し、自律神経の働きを整える効果があります。
特に有酸素運動や軽い筋力トレーニングを取り入れることで、体全体の機能が改善されます。

5. ストレス管理

ストレスは自律神経の乱れを引き起こす大きな要因です。
リラクゼーション法や趣味の時間を取り入れるなど、ストレスを軽減する方法を実践していきます。

 

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