適応障害は、ストレスフルな状況や変化に対する適応能力が低下し、日常生活や仕事に支障をきたす心の状態です。

日常生活や仕事において、突然の変化やストレスフルな状況に適応することは容易ではありません。
適応障害は、このようなストレスに対する適応能力が低下し、心身の健康に影響を及ぼします。

この記事では、適応障害の定義、症状、治療法について詳しく探っていきます。

適応障害とは?

適応障害は、一般的には大きなストレスや変化に適応できず、心理的な症状が現れる病気です。
通常はストレス要因が発生してから3か月以内に現れ、ストレスが解消されると症状が改善する傾向があります。

適応障害は、主に以下のような出来事によって引き起こされます。

  • 人間関係の変化: 離婚、別居、友人や家族との衝突などの人間関係の問題

  • 職場のストレス: 転職、昇進、解雇、仕事の失敗などの職場関連のストレス

  • 生活状況の変化: 転居、財政的な問題、健康問題、災害などの生活の大きな変化

  • トラウマや損失: 死別、事故、暴力、虐待などのトラウマ

適応障害の症状について

適応障害の症状は、個人によって異なる場合がありますが、一般的には以下のようなものがあります。

1. 感情面の症状

適応障害の一般的な症状の1つは、感情面の変化です。
不安は、日常生活における不確実性やストレスに対する過度の反応として現れます。

心配や恐れが制御できなくなり、人々は日常の活動に集中できなくなることがあります。
抑うつ症状は、悲しみや絶望感、無力感などの感情的な低下をもたらします。

これにより、患者は興味を失い、日常活動に参加することが難しくなります。
イライラは、ストレスに対する反応として現れる可能性があり、小さなことでも怒りや苛立ちが起こることがあります。
感情の浮き沈みは、感情が不安定で変動しやすく、時には急激な感情の変化が現れることがあります。

2. 身体的な症状

適応障害は、身体的な症状も引き起こす可能性があります。
頭痛は、ストレスによる筋肉の緊張や血管の収縮によって引き起こされることがあります。

胃痛は、胃の緊張や消化器系のストレス反応によって引き起こされる可能性があります。
めまいは、不安やストレスによって自律神経が過剰に反応し、血液循環や平衡感覚が乱れることで起こることがあります。
また、適応障害には疲労感や倦怠感が伴うことがあり、患者は日常活動を行うことが難しくなることがあります。

3. 行動の変化

適応障害は、患者の行動にも影響を与える可能性があります。
社会的な孤立は、他人との交流を避け、孤独を好む傾向が見られることがあります。

興味や関心の低下は、日常活動や趣味への興味が薄れ、患者が孤立感や無気力感に陥る可能性があります。
不健康な行動は、過食や飲酒、薬物の乱用など、ストレスを緩和するために不健康な手段を選択することがあります。
これらの行動は、患者の生活をさらに悪化させる可能性があります。

4. その他の症状

適応障害には、その他の症状も現れることがあります。
睡眠障害は、不安やストレスによって引き起こされることがあり、不眠症や過眠症、睡眠の質の低下などがみられることがあります。
集中力や記憶力の低下は、日常生活や仕事でのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

適応障害の一般的な治療法

適応障害の治療法は、以下のようなアプローチがあります。

1. カウンセリングや心理療法

カウンセリングや心理療法は、適応障害の治療において主要なアプローチです。
専門家との対話を通じて、患者が抱えるストレスや問題を理解し、適切な対処方法や問題解決の戦略を身につけることができます。

具体的には、認知行動療法、ストレス管理法、問題解決法などが使用されます。
患者がストレスに対処し、ポジティブな行動の変化を促すのに役立ちます。

2. 薬物療法

適応障害には、時には薬物療法が使用されることがあります。
特に、重度の不安や抑うつ症状がある場合には、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。
これらの薬物は、症状の軽減や管理に役立ちますが、必ず医師の指示に従って適切に使用する必要があります。

3. 生活習慣の改善

適応障害の治療には、健康的な生活習慣の確立も重要です。
適切な栄養を摂取し、十分な睡眠を確保し、適度な運動を行うことで、心身の健康を維持することができます。

また、ストレス管理技術の学習やリラクゼーション法の実践も有効です。
患者が日常生活でのストレスに対処する能力を向上させ、症状の改善に役立ちます。

適応障害の整体症例

心療内科で適応障害と診断を受けた方の整体症例を紹介します。

  • 30代男性
    症状:全身のだるさ 不安感 ストレスに弱い
  • 職場の人間関係に悩み心身に不調が生じ、心療内科で適応障害と診断を受け休職中でした。
    家族がネットで検索して当院を見つけて来院しました。

整体の施術を受けながら同時に生活習慣の改善に取り組んでもらいました。
その結果、精神的にも安定してきて無事に復職することができました。

整体で自律神経の調整

施術内容としては、全身のバランスを整え筋肉の緊張が緩むように調整しました。
さらに脳と神経の緊張を緩和するための手技を行いました。

「ここの整体に来て変えると明るくなって帰ってくる」と奥様から言われるそうです。
深くリラックスしていただくことで心身の自然治癒力が活性化してきます。

気持ちも軽くなりますので施術を受けた後は会話も増え、雰囲気も明るくなるようです。
適応障害はストレスで常に不安と緊張が強い状態にありますので、施術で神経の緊張を緩めていきます。

栄養療法

生活面のアドバイスとして栄養療法に取り組んでもらいました。
低糖質と高タンパク質の食事に切り替えてもらいました。
自律神経を整えるための食事改善です。

食事内容が変わるとストレスに対する耐性も高まります。
休職していたので自分で料理もして熱心に取り組んでくださいました。

運動

また、スポーツクラブに通って定期的に筋トレなどもするようになりました。
体重も減りすっきりして体調もどんどん改善していきました。

元々学生時代は熱心に運動をされていた方ですが、社会人になって運動不足になっていました。
定期的に運動をして筋力もアップするにつれて自信もついてきたようです。

体調も良くなり医師の許可も出て復職できることになりました。
職場でのストレスがなくなったわけではないので、その後は定期的にメンテナンスに通院していました。

その後さらに元気になられて通院も終了しました。

 

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